2022 Fiscal Year Research-status Report
造影を利用したカラー写真における網膜非灌流領域の深層学習による病態解明基盤構築
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22K16980
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
坂本 晋一 自治医科大学, 医学部, 助教 (30721071)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 深層学習 / 網膜非灌流領域 / 糖尿病網膜症 / 網膜静脈閉塞症 / カラー眼底写真 |
Outline of Annual Research Achievements |
超広視野(UWF)画像から疑似カラー眼底写真の非灌流領域(NPA)の大きさを推定するためのPraNetベースのディープラーニングモデルを提案することを目的とし、クラスが偏ったデータセットに対応するため、焦点損失と重み付け二値クロスエントロピー損失でモデルを学習し、検証損失を最小化するためにハイパーパラメーターを最適化した。その結果、PraNetベースのディープラーニングモデルは、予想通り、過去に発表された方法を上回る結果を得た。検証には、NPAを有するUWF眼底画像を用い、Bland-Altmanプロットを用いてFA(蛍光眼底造影検査)における推定NPAとグランドトゥルースを比較し、eNPAとグランドトゥルースの間の偏りは信頼限界域の10%より小さく、外れ値の数は観察したペア画像の10%より小さいことを実証しました。また、他施設の外部データセットでモデルの精度を検証したところ、モデルの一般性が確認された。検証のために、推定NPA(eNPA)の感度と特異度を判定するROC解析に分割表を採用した。その結果、感度は83.3~87.0%、特異度は79.3~85.7%であることが示された。 以上のことから、PraNetベースのディープラーニングを用いて、血管造影を行わずにUWF画像のみからNPAサイズを推定できるAIモデルが開発された。 以上を指導した伊野田悟氏を筆頭にしつつ重要共著者としてscientific reportsへ投稿し、掲載された。 現在さらに精度を向上させるためにデータを増やし他の様々なニューラルネットワークを試している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PraNetベースのディープラーニングを用いて、血管造影を行わずにUWF画像のみからNPAサイズを推定できるAIモデルが開発された。
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Strategy for Future Research Activity |
データベースとリンクされた画像を用いて、人工知能のニューラルネットワークを変更・調整し効率良く正確に学習できるニューラルネットワークを見極める。臨床データベースは引き続き拡充し、1500例を目指す。
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Causes of Carryover |
初期のバージョンが意外に高性能であったので、競合との都合で論文投稿を優先させたため、本年度は使用額が少なく留まった。次年度は性能向上のために支出が増えてバランスが戻る予定である。
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Research Products
(3 results)