2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of a innovative minimally invasive diagnostic tool for lymphedema using stretchable electronics
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22K16998
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 悠史 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (40793287)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 / 診断 / 非侵襲的 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はリンパ浮腫に対する、非侵襲的診断方法の確立を目的として、①データ収集②試作品の開発を目的として行われた。 ①のデータ収集については、下肢リンパ浮腫患者は骨盤内両方を郭清することから、リンパ浮腫の症状が出ていない足が本当にリンパ浮腫でないかは証明できない。一方上肢リンパ浮腫であれば通常は郭清をしていない対側の部位は健常である。そのため、片側の上肢リンパ浮腫患者を対象とし、その健側と患側を比較することで、診断の根拠となりうる差が生じるかどうかについて評価を行うこととした。その結果、リンパ浮腫患者10名以上の臨床データを取得することができた。結果として先行研究と同様、リンパ浮腫が進行するにつれて患者の皮膚が硬くなり健常側との差が存在することが明らかとなったが、これだけでなく皮膚の粘弾性も増加しており、こちらの方がリンパ浮腫の特徴量を掴むのに有用である可能性が示唆された。 一方②の試作品も開発が進んでおり、皮膚に貼付するだけで皮膚の硬さを評価することができる試作品の開発に成功した。本試作品は構造色を用いることで、電気を用いることなく、皮膚の硬さやその性状を評価することができる可能性がある。実際に皮膚に貼付することで健常者の硬さを評価することができており、リンパ浮腫の診断を目的とした際に最適なレンジを評価することができることを目標にに、今後は素材やその比率について検証を重ねていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リンパ浮腫患者のデータ収集は10名以上を超えており、予定されていた患者数に近いデータ数を得ることができている。また、試作品も完成することができており、実際に健常者に対してトライアルが施行できていることから本研究は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在得られたデータはまだ一部のみ研究協力機関にて解析ができておらず、今後全ての得られたデータを解析し試作品の改良を行っていく。その後作成された試作品を実際にリンパ浮腫患者に適応することで、実際の患者で評価を行う予定である。
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Causes of Carryover |
予定よりも試作品がトライアル少なく作成することができたために初年度は材料費が少なく済んでいる。しかし、今後レンジを最適化するために組成を変えて試作品を作成することから費用はかかるほか物価の高騰の影響を受ける可能性がある。
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