2022 Fiscal Year Research-status Report
”筋-腱-骨複合体”からみた低ホスファターゼ症の病態解明と新規治療法開発
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22K17026
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
石束 叡 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (50906972)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 低ホスファターゼ症 |
Outline of Annual Research Achievements |
低ホスファターゼ症(hypophosphatasia, HPP)は、骨や歯の硬組織異常を特徴とする先天性代謝異常疾患として知られている。一方、HPPは骨格系障害とともに、ミオパチーや激しい筋肉痛、筋力低下などの筋症状を伴うことが多く、歩行や階段昇行などの運動が著しく制限され、日常生活に永続的な影響を及ぼす。すなわち、本疾患は硬組織異常による病態だけではなく、それに連動する筋組織をも含んだ複合的疾患といえる。現在行われているALP酵素補充療法等、既存の治療法では運動機能の完治は見込めず、QOLの低下を改善出来ない。そこで本申請では、筋の骨への付着部を『筋-腱-骨複合体』とする1つの機能的器官として捉え、HPPモデルマウスを用いてHPP発症時におけるこの複合体の変化を解析し、本症の病態を解明する。本研究により硬組織の器質的変化を起点とし、周囲軟組織へと波及する連動的器質破壊のメカニズムを解明した上で、新規治療法創出へ向けた研究基盤の構築を目指すことを目的とした。本年度はHPPモデルマウスの骨の解析を行い、腱付着部に形成不全が生じることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は低ホスファターゼ症によって、骨の腱付着部に影響が生じるかを明らかにすることを目標とした。その結果、骨の形成不全が起きることが明らかになった。現在、骨に付着する腱や筋肉の解析を進めている。したがって、本研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は筋の骨への付着部を『筋-腱-骨複合体』とする1つの機能的器官として捉え、この複合体の変化を解析し、病態を解明することを目的としている。今後は骨と結合する腱や筋の解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
本年度の研究が滞りなく進んだことから試薬の購入数が予定よりも少なかったために差額が生じた。次年度に試薬を購入する費用として使用する予定である。
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