2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of functional tooth-coating materials containing theobromine -Evaluation of anti-bacterial effect and anti-bacterial attachment
Project/Area Number |
22K17049
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
清水 翔二郎 朝日大学, 歯学部, 助教 (00912528)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | テオブロミン / S-PRGフィラー / コーティング材 / 細菌付着 / 抗菌性 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯面コーティング材は、歯面の表面にコーティング材を塗布することによって、歯面に細菌が細菌付着して脱灰する機会を防止することが期待できる。歯面コーティング材の組成として、フッ化物を配合して脱灰抑制効果を期待するものや、Surface Pre-reacted glass-ionomerフィラー(S-PRG)による歯質の耐酸性や再石灰化を促進をするものなどがある。 チョコレート等の食品に含まれるカカオの一成分であるオブロミンを歯面コーティング材に添加することにより、う蝕抑制機能を向上できれば、高カリエスリスク患者のう蝕制御に貢献できる。 本研究の目的は、テオブロミンとS-PRGフィラーを添加した歯面コーティング材を試作し、その抗菌性や抗細菌付着性について検討する。それにより、優れた細菌付着抑制効果や抗菌性を発揮すれば、新規機能性材料の開発へと繋がる。さらに高齢者の口腔内環境の改善への貢献が期待できる。 現在、試作の歯面コーティングとしてPRGバリアコートを基に、PRGバリアコート(ベース)にフィラー(シリカまたはS-PRG)とテオブロミン(0 wt%、5.0 wt%)を配合した4種類を作製した。試作コーティング材からのS-PRG由来の各種イオン(Na、B、Al、Si、Sr、F)の徐放量とテオブロミン溶出量が、純水の24時間浸漬後において確認された。またテオブロミンの添加は、コーティング材からのイオン徐放量に変化が認められなかった。本結果を基に細菌付着試験および抗菌性試験を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、PRGバリアコートを基に、PRGバリアコート(ベース)にフィラー(シリカまたはS-PRG)とテオブロミン(0 wt%、5.0 wt%)を配合した4種類の歯面コーティング材を作製した。 試作コーティング材からのS-PRG由来の各種イオン徐放とテオブロミン溶出が24時間後において確認された.またテオブロミンの添加は、コーティング材からのイオン徐放量に変化を及ぼさなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
このイオン徐放量および各イオン徐放量の結果を基に、各コーティング材の純水または人工唾液の24時間浸漬後のSEMによる表面観察を行う。また、純水または人工唾液に24時間浸漬後の試料表面の表面粗さを測定する。 コーティング材の細菌付着試験および抗菌性試験を行う。また、テオブロミンの抗菌性試験を行い、テオブロミンの細菌付着および抗菌性について検討評価する。
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Causes of Carryover |
概ね順調に進行しているが、コロナ対応によりオンデマンド配信で学会が開催された影響により、出張費や学会参加費などが予定を下回ったためである。
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