2022 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of anti inflammatory therapy based on the regulation of cytokine storm at local inflammatory environment in the jawbone.
Project/Area Number |
22K17067
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
長谷川 達也 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (10907918)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 抗炎症療法 / 個別化医療 / サイトカインストーム / 根尖性歯周炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
根尖性歯周炎におけるサイトカインストームに関連するバイオマーカーを特定することで、局所炎症に対する新たな抗炎症アプローチを構築することを目的とする。本研究では、「CXCL9-CXCR3 axisに関連する炎症性細胞が顎骨内でサイトカインストームを誘引することで局所炎症環境を著しく増悪させ病態を難治化させる。」という仮説を検証する。具体的な研究計画として、歯根尖切除術の際に摘出されたヒト根尖病変を採取し、炎症動態解析および多重免疫蛍光染色による組織学的解析を実施する。これらの結果と疾患スコア(Periapical Index等)との因果関係を検討することで顎骨内局所炎症環境下におけるサイトカインストームに関連するバイオマーカーの特定に取り組む。 現在、病変サンプルからの炎症性細胞の単離培養プロトコールが作製されて安定した細胞の採取を行うことができている。単離培養した細胞からRNA抽出およびcDNA合成を行うプロトコールに関して現在調整を行なっている。同時並行して組織学的解析に関しては、パラフィン包埋されたサンプルを6~8μmで切片を作製し、同定された候補因子の免疫染色実施に際しての前準備を行なっている。また、単離培養した細胞に対してrhCXCL9添加することでIL-1 beta、TNF alfaといった炎症性サイトカインを含む炎症関連因子の動態に関してreal time PCR解析を使用し明らかにするため、単離培養した細胞群に対する免疫組織化学蛍光染色を先行実施することでトリガーとなる因子の局在が評価できている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
病変サンプルからの炎症性細胞の単離培養プロトコール作製に時間を要したため、一部解析実験に遅れが生じている。患者からの検体サンプルを使用した研究であることも考慮する必要があるため、一部研究系を改良することで、遅れを取り戻す必要がある。具体的には、Loop-mediated isothermal amplification (LAMP)法に基づいた体外診断用医療機器の使用に関する研究に関しては別系統の研究系で確立することを目指し、本研究の主題となる特定の因子が顎骨内でサイトカインストームを誘引することで局所炎症環境を著しく増悪させ病態を難治化させるという仮説を、ヒト病変サンプルの解析のもとに明らかにすることで研究目標を達成する。
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Strategy for Future Research Activity |
病変組織内のサイトカイン産生細胞の占有率を調査しサイトカインストームに関連する炎症性細胞群を特定するため、単離培養した細胞懸濁液に対してフローサイトメトリーによる検証を実施していく。また、単離培養した細胞に対してrhCXCL9添加することでIL-1 beta、TNF alfaといった炎症性サイトカインを含む炎症関連因子の動態に関してreal time PCR解析を使用し明らかにする予定である。合わせて、同定された候補因子に対する抗体を用いた多重免疫蛍光染色を実施することでトリガーとなる因子の局在を定性的に評価する。 Loop-mediated isothermal amplification (LAMP)法に基づいた体外診断用医療機器の使用に関する研究に関しては別系統の研究系で確立することを目指し、ヒト病変サンプルの解析をもとに明らかにする研究系を中心として遂行することで研究目標を達成する。
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Causes of Carryover |
病変サンプルからの炎症性細胞の単離培養プロトコール作製に時間を要したことで、一部解析実験に遅れが生じ、当初計画していた実験系の遂行が前年度中に一部実施できなかったことが挙げられる。今後、今年度に計画していた実験系に関しては次年度に合わせて遂行する予定である。具体的には、病変組織内のサイトカイン産生細胞の占有率を調査しサイトカインストームに関連する炎症性細胞群を特定するため、単離培養した細胞懸濁液に対してフローサイトメトリーによる検証を実施する予定にある。また、単離培養した細胞に対してrhCXCL9添加することでIL-1 beta、TNF alfaといった炎症性サイトカインを含む炎症関連因子の動態に関してreal time PCR解析を使用し明らかにする予定である。合わせて、同定された候補因子に対する抗体を用いた多重免疫蛍光染色を実施することでトリガーとなる因子の局在を定性的に評価する予定である。
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