2022 Fiscal Year Research-status Report
超音波顕微鏡による音響特性を利用した歯の内部構造の三次元画像化デバイスの開発
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22K17086
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長沼 由泰 東北大学, 大学病院, 診療助教 (90800996)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 超音波顕微鏡 / 音響インピーダンス / 歯科材料 / 歯科診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯の音響特性評価としてはヒト抜去歯をレジン包埋し、様々な方向から切断して歯牙構造の音響インピーダンス値の測定と撮像を行った。 歯科材料の音響特性評価については歯科材料で多用される歯科材料の内、歯科用充填材料に重点を置いて音響インピーダンスの評価を行った。使用した充填材料はコンポジットレジンとグラスアイオノマーセメントである。充填物間ではコンポジットレジンのほうがグラスアイオノマーセメントよりも高い傾向にあることが示された。さらに各種材料間で評価を行うとコンポジットレジンではペースト・フローのタイプ間で有意差は認めらなかった。対してグラスアイオノマーセメントについては、高フィラー配合型は他のタイプよりも音響インピーダンス値が有意に高いという結果が得られた。ヒト抜去歯牙に人工窩洞を形成し、その部分へ充填操作を行った齲蝕治療想定歯試料を作成し撮像した。歯質と充填物の間で音響インピーダンス値を区別して測定できることを確認するとともに、歯質と材料間に生まれるギャップを撮像することが可能であった。併せて、ポータブル化した超音波顕微鏡を用いて同じ試料の音響インピーダンス値についても測定を行い、先に得られた既存の超音波顕微鏡による結果と整合性が得られることを確認し、本研究の最終目標である三次元画像化デバイスの基礎的データを収集することができた。 本年度得られた結果については、第19回警察歯科医会全国大会と第17回バイオ超音波顕微鏡研究会にて成果発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は当初計画に上げた大きなテーマの内、歯科材料の音響特性評価を主に行うとに、臨床応用のためにポータブル化した超音波顕微鏡による音響インピーダンス値の評価を並行して行った。得られた結果については、対外発表も行っており、その点からもおおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在評価を行っている歯科材料が充填物に限局しているため、補綴物や歯内療法に用いられる根管充填材など幅広い材料の評価が必要になるため、その部分を遂行していく予定である。歯内療法領域については、抜去歯牙に根管充填を行った仮想C3処置歯を作成し根管充填材と歯質のギャップなどが評価できるかについても併せて評価を行っていく予定である。そのため、患者様からの同意を得た上で抜去歯牙の収集については引き続き行っていく予定である。また、既存の超音波顕微鏡による垂直方向への評価についても併せて遂行し、臨床応用への土台作りを計る。
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Causes of Carryover |
歯科材料に使用する予定だった材料費について、今回は充填物のみの評価を行ったことと消耗品で購入予定だったプローブが継続使用可能だったため残金が生じた。 来年度は金属材料を評価する予定であるため、その材料費に充填する予定である。
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Research Products
(2 results)