2023 Fiscal Year Annual Research Report
活性金属ろう材を応用したジルコニアのろう付け法の構築
Project/Area Number |
22K17119
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
本田 順一 日本大学, 歯学部, 助教 (50800942)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ジルコニア / ろう付け法 / 活性金属ろう材 |
Outline of Annual Research Achievements |
活性金属ろう材を用いた歯科用ジルコニアに対するろう付け法を検証するため、ISO9333に準じた試験片を製作した。製作した試験片を低速精密切断機を用いて、試験片中央で切断し、ろう付け間隙が0.05 mm、0.10 mmおよび0.20 mm (ISO9333)となるよう歯科用ワックスで設定した。ろう付け用ブロック(耐火模型)を製作し、ろう付け用ブロックの間隙部に活性金属ろう材を設置し、ポーセレン焼却炉にて、ろう付けを行ったが、活性金属ろう材は酸素と反応しやすく、歯科用ポーセレン焼却炉では真空度が不足していること、さらに、歯科用ジルコニアは酸素を含有していることから、活性金属ろう材が酸化しろう付けが困難であることが確認された。 そのため、ジルコニアと良好なせん断接着力を有しているジルコニア用前装用陶材を用いてのろう付け法を検討した。活性金属ろう材を使用した方法と同様の方法で試料を製作し、引張試験をおこなった。その結果、すべてのろう付け間隙において基準である250MPaにおよばない結果となり、前装用陶材のろう材への応用は困難なことが確認された。 また、本研究では、インプラント上部構造への応用を想定したため、小臼歯部欠損に対する補綴治療を想定し、フレームワークに機械的維持装置を付与したインプラント支持ジルコニア補綴装置の破壊強度試験も行った。その結果、機械的維持装置の付与は、インプラント支持ジルコニア補綴装置の破壊強度を向上させる可能性があることが示唆された。
|