2022 Fiscal Year Research-status Report
摂食嚥下に関わる感覚・運動機能に対するリハビリテーション効果の解明
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22K17128
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 佳彦 東北大学, 歯学研究科, 助教 (20803589)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 摂食嚥下リハビリテーション / 口腔機能低下症 / 超音波画像診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は本研究遂行準備として倫理委員会の承認を得て、研究に使用する超音波診断装置や筋電図測定器などの機器の購入および操作方法の確認を行った。 まず研究対象に健常者および口腔機能低下症と診断された方をともに取り込む予定のため、予め所属研究機関の倫理委員会の承認を得る必要があった。 また実際に被験者取り込みを始める前に、一回のデータ収集をスムーズに遂行するための手技確認や実際に摂食嚥下リハビリテーション手技を実施した際の標準的な超音波画像や筋電図記録がどのような物かの予備調査を行った。この予備調査は今後のデータ収集過程において、正しく目的の運動時記録が出来ているかを判断するために予め実施する必要のある調査であった。 実際に使用予定の試験食品嚥下時の超音波画像を確認し、そこから得られるスペクトルから本研究で評価対象とする食品の咽頭通過速度を測定するデータ処理手順の確認を行っていた。また摂食嚥下リハビリテーション手技の負荷を調整しどの程度の負荷であれば訓練として効果が期待できそうかの予備調査を実機を用いて行い、本調査を本格的に実施するための準備を整えた。 当初の研究実施計画で令和4年度に行う予定であった健常被験者を開始する直前の段階まで遂行しているが、実際の被験者リクルートはまだ開始できていないため、今後速やかに被験者登録を開始していく予定である。 令和5年度では、令和4年度に予定していた健常被験者に加え口腔機能低下症と診断された被験者の取り込みを並行して実施していくことを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
所属研究機関の倫理委員会審査に時間を要してしまったこと、当初使用予定だった超音波診断装置では本研究に必要なデータ収集が難しいことが判明し、改めて使用機器の選定および購入を行う必要があり、必要機器の準備に想定外に時間がかかってしまったため進捗が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗が遅れているが、当初の計画通りの被験者のリクルートを早急に進めていく。 予備研究を行った際に、実施する摂食嚥下リハビリテーション手技のうち舌抵抗訓練について、舌圧測定器を用いて最大舌圧の80%を維持する手法は被験者が理解しづらい部分があることが判明した。より被験者が理解しやすいように最大舌圧の約80%の硬さの舌抵抗訓練用器具「ペコぱんだ」を用いる方法に計画を変更する可能性がある。本器具は舌抵抗訓練器具として一般的に使用されているもののため、研究計画への影響はほぼ無いと考えている。
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Causes of Carryover |
超音波診断装置に関して本科研費で購入予定だった機器と別の物を購入することとなり財源の都合上本科研費を使用しないことになったためその分の余剰金が生じてしまった。 この度生じた次年度使用額は翌年度分として請求した助成金と合わせて、本研究の複数被験者同時進行を可能にするため各種検査機器や消耗品の追加購入および研究成果発表のための学術大会参加費用や、校正費用などへの使用を計画している。
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