2023 Fiscal Year Annual Research Report
Regulatory mechanisms of cell proliferative activity in facial development
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22K17153
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
永井 孝宏 新潟大学, 医歯学総合研究科, 非常勤研究員 (70827675)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 顔面形成 / β-Catenin |
Outline of Annual Research Achievements |
器官の形は、細胞群が作った枠組みを元に決定され、細胞の増殖に差をつけることで達成される。つまり、細胞増殖をonにする部位とoffにする部位の配置と、その増殖方向の制御によって、器官の形は決められていく。複雑な形態をした器官であればあるほど、その配置や増殖方向も複雑となる。細胞増殖活性のonとoffがパッチワークのように配置することに加え、その配置が経時的に変化することで達成される。顔面頭蓋は、体の他の部位に比べ、多くの凹凸を有する。つまり、顔面頭蓋は体の中で複雑な細胞増殖活性のonとoffが要求される部位の一つである。しかし、顔面頭蓋における細胞増殖活性の制御メカニズムの多くは明らかとなっていない。顔面を形成する細胞である神経堤由来細胞特異的にβ-Cateninが欠如するマウス(β-Catenin;Wnt1Creマウス、以下KOマウス)を作成したところ、顔面に無数の突起物が認められた。本申請は、KOマウスを用いて、顔面頭蓋の形成における細胞増殖のon/offの制御機構を解明することにある。顔面を構成する細胞の多くは神経堤由来細胞で構成されるが、KOマウスにおける神経堤由来細胞の遊走量に大きな変化は認められず、KOマウスに認められる突起物は、過剰な量の神経堤由来細胞が遊走したことが原因ではないことが示された。発生初期のKOマウスの顔面において、細胞増殖の亢進している部位と、亢進していない部位が認められた。Wnt1Creは神経堤由来細胞が遊走する前に活性化する。古典的Wntシグナルも遊走前の神経堤細胞で活性化する。一方で、神経堤内でのWnt1Creの活性に部位によって時間差があることが明らかとなった。つまり、古典的Wntシグナルの欠如時期にも時間差があることを意味する。遊走後の細胞増殖活性は、遊走前の特定の時期のWntシグナルの有無に影響されている可能性が示唆された。
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