2022 Fiscal Year Research-status Report
Ge-132含有SVF添加型コラーゲンスポンジによる骨再生材料の開発
Project/Area Number |
22K17178
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
山本 愛 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (10646839)
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Project Period (FY) |
2022-02-01 – 2027-03-31
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Keywords | 繊維芽細胞 / Ge-132 / 粘膜再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、インプラント治療は10年残存率95%以上を誇り、安定した治療法と言える一方、骨移植術を伴うとインプラント残存率が低下する。そのリスク因子として、粘膜不足や創部治癒遅延があげられる。現在、世界的に多くの研究者が皮膚等の再生や代替材料を研究、開発しているが臨床応用は少なく、粘膜の代替材料や創部治癒を飛躍的に促進する材料はいまだ開発されていない。Ge-132は細胞増殖能の促進や免疫細胞の活性効果、アポトーシスの抑制、抗酸化作用など、感染や細胞の増殖に関しても有用であり、創部治癒促進の可能性をも秘めている。 本研究では、Ge-132をラットとヒトに投与し、血中の炎症・抗炎症・創傷治癒マーカー、ストレスホルモンの測定、ラットにおいては組織学的評価を行い、創傷治癒の促進と抗炎症効果を検討する。感染により創傷治癒遅延が起こりやすい上顎洞底挙上術を含む骨移植術の成功を飛躍的に高める口腔粘膜早期再生方法を臨床において開発する。具体的には、①ラット由来Ge-132含有繊維芽細胞の細胞形態変化、増殖能、細胞活性等を比較検討 ②Ge-132服用ラット・ヒト口蓋粘膜の創傷治癒の比較検討をすることで、歯肉主成分である繊維芽細胞や、周術期の疼痛、創傷治癒に対するGe-132の効果を検討する。 現段階では、8週齢ラットの口蓋歯肉より繊維芽細胞を採取し、通常培地にて培養する対照群、Ge-132添加型培地(10μg/ml、50μg/ml、100μg/ml)にて培養する群を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は育児休暇を取得していること、実験室の整備のために使用できない期間が長期に及んだため、実験に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、作成した8週齢ラットの口蓋歯肉繊維芽細胞の対照群とコントロール群を作成し、適切なGe-132添加培地を確認する。培養後、CCK、免疫染色にて組織学的観察を行い、電子顕微鏡下で細胞形態、細胞活性、コラーゲンなどの細胞外基質の分泌を観察し、次年度以降に行う予定であるGe-132服用口蓋歯肉の創部治癒比較に生かしていく予定である。
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Causes of Carryover |
育児休暇取得のため実験が遅れているため。 次年度は今年度行えなかった実験計画を進めていく予定である。
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