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2022 Fiscal Year Research-status Report

プラズマ活性化乳酸リンゲル液による口腔がん細胞特異的殺傷作用のオミクス解析

Research Project

Project/Area Number 22K17200
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

佐藤 康太郎  名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (00908808)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsプラズマ / コラーゲン / フェロトーシス / 口腔癌
Outline of Annual Research Achievements

プラズマ活性化乳酸リンゲル液(PAL)を投与することで,口腔癌細胞では正常細胞と比較して低濃度で殺細胞効果を示し,癌細胞特異的に効果を発揮することを確認した.またウエスタンブロット法ではフェリチン,フェロポーチンの低下が見られ,フローサイトメトリーでは脂質過酸化,電子顕微鏡ではミトコンドリアの形態変化がみられた.以上より,細胞死として主にフェロトーシスが起こっていることを明らかにした.Migrationおよびinvasion assayでは遊走および浸潤能の減弱がみられ,上皮間葉転換と関わりがあるLysyl oxidase (LOX)の有意な発現低下がみられた.口腔癌モデルマウスを使用したIn vivoの実験でもPALを投与することで舌上皮におけるLOXの発現低下がみられ,さらには発癌および頸部リンパ節転移が抑制され,生存率は有意に延長した.マイクロアレイによる網羅的解析においてもLOXの低下がみられた.組織学的に検討したところ,コラーゲンの形成抑制が観察され,I型コラーゲン量および質の変化が見られた.血液検査では特に異常値は認めず、その他臓器に対する副作用は現時点では見られなかった.以上より,PALは口腔癌細胞に対してフェロトーシスを引き起こし,さらにコラーゲンおよびコラーゲンクロスリンクの形成を抑制することで転移を抑制させる可能性が示唆された.PALが口腔癌に対して副作用が少なく,効果的な治療方法であることが客観的に示されつつあり,今後の臨床研究への橋渡しとして重要な結果が得られたと考える.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

In vitroおよびin vivoの実験はともに順調に進んでおり,現在論文を執筆中である.

Strategy for Future Research Activity

PAL投与によりLOXの低下がみられたものの,その他コラーゲンクロスリンクに関わる因子の検討は十分できていないのが現状である.その点を補うべく,コラーゲンクロスリンク解析などの追加実験を計画している.

Causes of Carryover

COVID-19の影響で学会に現地参加できなかったこと,論文提出まで及ばなかったことが原因で次年度使用が生じたと考えられる.今年度は行動制限等が緩和されつつあるため積極的に学会参加をする予定である.また,現在論文執筆中であり,速やかな投稿を計画する.

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] プラズマ活性化乳酸リンゲル液を用いた口腔癌に対する新規治療法2022

    • Author(s)
      佐藤康太郎、日比英晴
    • Organizer
      第67回日本口腔外科学会総会・学術大会
  • [Presentation] 基礎研究のエビデンスをセンスよく臨床に応用する -現在進行中のtranslational research- Lysyl hydroxylase 2 (LH2) 由来コラーゲ ンクロスは頭頸部癌の転移促進に関与する2022

    • Author(s)
      佐藤康太郎
    • Organizer
      第40回日本口腔腫瘍学会総会・学術大会(招待講演)
    • Invited

URL: 

Published: 2023-12-25  

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