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2022 Fiscal Year Research-status Report

唾液腺癌幹細胞におけるPANX1による分化制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22K17206
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

横山 翔  広島大学, 医系科学研究科(歯), 専門研究員 (80938762)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Keywords唾液腺癌 / EMT / 癌幹細胞特異性
Outline of Annual Research Achievements

幹細胞は自己複製能と分化能をもつ細胞であるが、癌組織においても癌特異的な幹細胞が存在し、腫瘍の再発や転移に深く関与すると考えられている。CD44高発現口腔扁平上皮癌細胞は,自己複製能や腫瘍形成能を有し、高いアポトーシス抵抗性を示すことから、幹細胞形質をもつことが示唆される。
これまで幹細胞形質を有するCD44高発現口腔扁平上皮癌細胞が細胞外基質や足場の弾性率の変化により、線維芽細胞様形態やアメーバ様形態に変化することを明らかとした。さらに、Pannexin 1(PANX1)はATPの細胞外への放出に関与するチャネルタンパク質で、細胞外に放出されたATPによってP2X7受容体が活性化されると、細胞内へのカルシムイオンの流入が生じ、カスパーゼの活性化やミトコンドリアの機能不全が生じ、アポトーシスが誘導されると考えられている。これまで、amoeboid細胞形態を示すCD44高発現口腔癌細胞におけるアポトーシス抵抗性には、miR-224-5pによるPANX1の発現抑制が関与していることを明らかとした。
本研究においては、これまでの成果をさらに発展させ、PANX1により制御される、唾液腺癌幹細胞に特有な分化の調節機構を検討する。さらに唾液腺癌幹細胞におけるPANX1と抗癌剤抵抗性との関係を検討する。

2022年はHTB-41細胞からセルソーティングにより、CD44高発現細胞を分離し、CD44高発現唾液腺癌細胞を、 細胞外基質(フィブロネクチン)でコーティングした足場の弾性率が異なるハイドロゲル上で培養できることを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

足場の弾性率および細胞外基質がCD44高発現細胞に及ぼす影響について検討するため、HTB-41細胞からセルソーティングにより、CD44高発現細胞を分離し、CD44高発現唾液腺癌細胞を、細胞外基質(ラミニン)でコーティングした足場の弾性率が異なるシリコンゲル上で培養できることを確認しており、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

CD44高発現唾液腺癌細胞を、 細胞外基質(ラミニン)でコーティングした低弾性率のシリコンゲル上で培養し、表現型、幹細胞マーカー遺伝子発現、アポトーシス抵抗性、細胞遊走能などを検討する。

Causes of Carryover

ラミニンなどの細胞外基質をコーテイングした培養デイッシュ作成のための費用が予定金額を下回ったため。

(使用計画)次年度使用額については、引き続いてラミニンなどの細胞外基質をコーテイングした培養デイッシュ作成のために必要な費用に充てる予定である。

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Published: 2023-12-25  

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