2023 Fiscal Year Research-status Report
小児OSAに対する咀嚼トレーニングと顎骨成長促進治療が精神発達に及ぼす影響の解明
Project/Area Number |
22K17239
|
Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
小林 史卓 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (70755222)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 小児閉塞性睡眠時無呼吸 / 口腔機能 / 心身機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、小児の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の治療方法として①解剖学的咽頭気道径狭小化に起因する形態的要因に対しては、顎整形力を用いた咽頭気道の拡大、②口呼吸や舌位などに起因する機能的要因に対しては、口腔筋機能療法が効果的であることが明らかとなっている。一方、小児のOSA患者では、成長ホルモン、コルチゾールといったホルモン分泌の低下により成長発育に不調が生じることが示唆されている。よって、形態的、機能的要因に起因する小児OSAに対する矯正治療からのアプローチが、小児の身体的発育・精神的発達に及ぼす影響を明らかにする必要がある。 本研究では、疫学研究により、成長発育期の不正咬合者を対象として、小児OSAの罹患率と顎顔面形態および口腔機能との関連性についてを調査する。また、小児OSAに対する矯正治療が成長ホルモン、コルチゾールといったホルモン分泌、身体的成長発育、集中力低下および記憶力・学習能力低下といった心身ストレスに及ぼす影響を検証する。 本年度では、小児の不正咬合患者に対して小児OSAのスクリーニング検査の実施したところ、56.5%の患者に睡眠障害の疑いが認められた。また、成長発育期の患者(60名)から唾液採取をおこない、各種ホルモンの定量的解析をおこなった。解析ホルモンは、メラトニン、コルチゾール、オキシトシンについて解析を行い、小児OSA、顎顔面の形態的特徴および口腔機能の関連性について解析をおこなっている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検体の採取ペースが予定より遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
採取されたデータを分析する予定。同時にデータ採取を進めていく。
|
Causes of Carryover |
検体採取が遅れたため、消耗品の使用が少なくなったためと、学会発表等の支出がなかったため。 引き続き検体採取と解析をおこなう。同時に学会発表を進めていく。
|