2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K17248
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
市川 佳弥 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (70846063)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口唇裂・口蓋裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
口唇裂・口蓋裂は鼻部の変形などの異常を伴うことが多くある。近年、そのようなケースに対し、口唇裂・口蓋裂への治療の前に、鼻の矯正治療法(術前鼻歯槽形成、Presurgical NasoAlveolar Molding;PNAM)を行うことで、口唇裂・口蓋裂治療後の中顔面の審美性が向上するだけでなく、顎堤の正常な位置への誘導など、顔面・口腔内に様々な利点をもたらす事が報告されている。しかし、鼻部の発生メカニズムは明らかでない。先天異常の研究には、ターゲットとする先天異常と同じ異常が生じている実験動物の使用が必須である。近年は、遺伝子改変によって異常が引き起こったマウスを使用する手法が用いられている。Polaris分子が神経堤由来細胞でのみ欠損するマウス(Polaris;Wnt1Creマウス)を解析したところ、口蓋裂に加え、鼻中隔に異常が存在することを認めた。本研究は、Polaris;Wnt1Creマウスを通して、鼻部の発生メカニズムを明らかにすることを目的とする。Bmpシグナルは正中を含めた顔面形成に関与するが、Polaris;Wnt1Creマウスの鼻中隔におけるBmp4の発現には、大きな変化は認められなかった。一方、骨関連分子に変化は認められなかったものの、軟骨形成関連分子には大きな変化が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスが交配せず、予定していた数のPolaris;Wnt1Creマウスを獲得できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
交配させるマウス数を増やすことで、予定の数のPolaris;Wnt1Creマウスの獲得を目指し、分子レベルでの解析を行う。
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Causes of Carryover |
次年度以降のマウス作成、免疫組織学的解析の際の試薬等の購入に充てる見込みである。
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