2022 Fiscal Year Research-status Report
多時点大規模コホートデータによる口腔の健康が全身の健康に影響するメカニズムの解明
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22K17265
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
草間 太郎 東北大学, 歯学研究科, 助教 (00907892)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 低栄養 / 媒介分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は日本国内の複数の自治体を対象とした大規模コホート調査である日本老年学的評価研究の参加者のうち、2010年調査に参加した65歳以上の自立高齢者34,510人を10年間追跡したコホートデータを用いて、歯の喪失と死亡リスク上昇との関連における体重減少及び体重増加の媒介効果について、検討を行った。媒介効果については、潜在アウトカムに基づいて媒介効果を推定できる因果媒介分析を用いて、自然な間接効果を推定し、歯数と死亡リスクとの関連の指標である全体効果のうち、自然な間接効果の占める割合についても算出した。 対象者のうち、追跡期間内に死亡した人の割合は14.0% (n=4,825)であり、2010年時点で歯数が20本以上であった人は39.5%(n=13,639)、19本以下であった人は60.5%(n=20.871)でした。2010年‐2013年間で体重が5%超減少した人は17.2%(n=5,927)、体重が5%超増加した人は8.4%(n=2,907)であった。因果媒介分析を用いた解析の結果、歯数が『20本以上』と比較した際に、『19本以下』では死亡リスクが約1.28倍(95%信頼区間:1.16-1.40)統計学的に有意に高かった。このうち、媒介効果である5%超の体重減少による自然な間接効果はハザード比で約1.03倍(95%信頼区間:1.02-1.04)、5%超の体重増加による自然な間接効果はハザード比で約1.003倍(95%信頼区間:1.0001-1.01)であり、ともに統計学的に有意な自然な間接効果が観察された。しかし、総合効果のうち、5%超の体重減少による自然な間接効果はその約13.1%を占めていた一方、5%超の体重増加による自然な間接効果はわずか1.3%であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は当初の計画のうち、既存のデータで検討可能な内容について分析を行った。また、日本老年学的評価研究の2022年調査においても、口腔と栄養に関する調査を実施したので、今後調査結果をまとめる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は2022年に実施した調査結果をもとに分析を進める予定である。また、口腔状態と認知機能との関連についても、多時点コホートデータセットを構築して、分析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
調査費用について次年度でのデータセット構築費としての支出となったため。
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