2022 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive safety strategy to achieve reducing accidents of central venous access port catheter rapture
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22K17330
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
西平 淳子 琉球大学, 病院, 特命助教 (40941927)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 医療安全 / CVポート断裂 / 合併症 / 標準化 / 施設間連携体制 / 後ろ向き観察研究 / FMEA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、広く使用されている中心静脈(CV)ポートの生命に関わる断裂事故を防止することである。そのために、診療データから得られた断裂のリスク要因と、FMEAで得られた重要度の高い断裂のリスク要因の両者を比較分析して、①断裂の前兆および要因を明らかにすること、②標準化されたより安全な留置法・管理法を構築すること、③断裂事故発生時速やかに発見・対応できるよう対応法標準化の対策立案をすること、④より安全なCVポート管理を行うための施設間連携体制の整備に向けた提言をまとめることを計画している。 CVポートの留置・管理を実施している沖縄県内の3ヶ所の急性期病院の医療安全管理者へ、以下の説明を行い研究への参加をリクルートした。実際の方法として、2017年4月から2020年3月までのCVポート留置患者診療データを後ろ向きに収集し、合併症を生じず使用を終え抜去した症例と断裂を生じた症例とで、使用製品や挿入部位・CVポート本体留置部位・留置期間・使用頻度等の差異を分析し、各項目と断裂との関連性を評価する目的であることを説明した。 県内でCVポートを集中的に留置している医療機関で、県外から招へいされている医師の留置手技を見学した。すでに作成していた工程表を実際に一緒に検証し、FMEA手法を用いた要因分析の結果の妥当性を得た。 2022年度中には調査開始へ至らなかったが、継続して参加登録を進めている段階であり、2023年度から調査及び解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、沖縄県内6か所の急性期病院へ参加説明を行う予定であった。しかし沖縄県は未曾有のコロナ禍に遭い、第6波の影響と第7波が発生した。本人も説明予定日にコロナへ罹患し、説明を急遽延期した。予定していた急性期病院は感染症対応の基幹病院であったため、説明を実施するまでに遅れを生じた。しかし、コロナ感染拡大も収束し、説明を再開し継続して参加登録を進めている段階であり、データ収集に関しては、本研究は後ろ向き観察研究のため影響は最小限にとどめられると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍等のため研究計画が当初の計画通りに進まない時の対応については、連携施設や担当者等との研究実施の打ち合わせ等はWeb・オンライン等を利用して進める。 2023年度は琉球大学人を対象とする医学系研究倫理審査委員会の承認取得後、連携施設や担当医師との調整を行い、3~4施設のデータ収集および解析を行う。要因分析を経て留置・管理・断裂時対処の標準化の対策立案を行うことを計画している。
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Causes of Carryover |
2022年度は参加登録を開始したがコロナ禍のため進捗が遅れ、実質は2023年度が参加登録・調査開始となる。このため2022年度使用予定であった調査費用を2023年度へ繰り越して使用する必要性が生じた。
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