2022 Fiscal Year Research-status Report
小児由来ディフィシル菌の疫学研究―小児由来株は成人への感染源になるか―
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22K17356
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
山田 景土 東邦大学, 医学部, 助教 (90832832)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ディフィシル菌 / 小児 / 分子疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
Clostridioides difficile(ディフィシル菌)は抗菌薬関連下痢症の主要な病原体である。本菌はヒト腸管内に常在しており、抗菌薬投与等によってディフィシル菌優位となり、ディフィシル菌から産生せれる毒素によって腸炎を発症する。本菌は小児期の腸管において優位に保菌されているが、小児ではディフィシル菌に起因する腸炎の発症は稀であると言われている。そのため、起炎菌となり難い小児由来のディフィシル菌について分子疫学的解析を実施した例は少なく、小児由来株と成人由来株との関わりは明らかになっていない。そこで、本研究では、小児にターゲットを絞り、毒素産生株を収集、ゲノム配列を取得し、同時期に分離されている成人由来株のゲノム配列と比較することで、成人由来株と小児由来株の関連性を明らかにすることを目的とした。 当該年度は、研究対象の医療機関の小児から分離されたディフィシル菌株を後ろ向きに選定した。選定された菌株について、毒素産生性をPCRで確認し、毒素産生株について薬剤感受性検査を実施した。それに加えて、毒素産生株が分離された小児について、基礎疾患の有無・年齢・性別等を抽出した(当大学倫理委員会の承認を得ている)。また、毒素産生性が確認された一部の菌株について、ドラフトゲノムを取得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
毒素産生性のある小児由来株を選定し、それらについて薬剤感受性検査を実施出来ている。また、一部の菌株についてはドラフトゲノムを取得出来ている。予定通りの進捗状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
ドラフトゲノムが未取得の菌株について、ゲノム配列を取得し、選定した小児由来ディフィシル菌株と、同時期に分離された成人由来株についてゲノム情報を比較する。データ解析後は論文化に向けてデータ解析を進める。
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Causes of Carryover |
予定よりもゲノム解析を実施する菌株数が少なかったため、その分を次年度以降に繰り越している。次年度は、研究用試薬・消耗品の購入や研究成果の発表に研究費を使用する予定である。
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Research Products
(1 results)