2022 Fiscal Year Research-status Report
糖質摂取量と大腸腫瘍の関連に腸内細菌が与える影響の解明
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22K17382
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
金原 里恵子 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 研究員 (60887305)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腸内細菌 / 単純糖質 / 大腸がん / 大腸腫瘍 / リポ多糖 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖質摂取量と大腸がんの関連については、解析の結果、女性において、部分的に大腸がんの罹患リスクの上昇が見られたものの、全体的に見て、大腸がん罹患リスクとの明らかな関連は観察されなかった。また、大腸がんを結腸がんと直腸がんに分けて調べたところ、女性において、合計単純糖質(ブドウ糖、果糖、ガラクトース、ショ糖、麦芽糖、乳糖の合計)の摂取量が多い群で直腸がんの罹患リスクが増加していた。男性や結腸がんに関しては関連は観察されなかった。これらの研究成果についてまとめ、論文発表した。また、学会にて発表予定である。 糖質摂取量と腸内細菌の分布およびその由来物質(リポ多糖)との関連については、現在、約1300人の血液サンプルを用いて、血中リポ多糖結合タンパク質の濃度の測定を終えたところである。2023年度はこの測定結果を用いて、糖質摂取量との関連についてデータ解析に取り組み、研究成果のまとめを進める予定である。 腸内細菌・リポ多糖と大腸腫瘍との関連については、2023年度後半~2024年度に取り組む予定であったが、現在先行して、腸内細菌と大腸腫瘍の関連について解析を進めており、結果をまとめているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度に実施予定の計画についてはすべて完了しており、2023年度に実施予定の項目も順調に開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
糖質摂取量と腸内細菌の分布およびその由来物質(リポ多糖)との関連については当初の予定通り、2023年度と2024年度前半にデータ解析と結果のまとめ、論文発表を進める、 腸内細菌・リポ多糖と大腸腫瘍との関連については先行して取り組んでいる解析を2023年度中に論文にまとめ、発表する目論見である。
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Causes of Carryover |
予定していた研究・解析用パソコンを購入できなかったため。2023年度に購入予定。
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