2023 Fiscal Year Research-status Report
中小規模事業場の個別性に応じた職場環境改善手法の開発:項目自己生成式尺度の活用
Project/Area Number |
22K17399
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
遠藤 翔太 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (90778309)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 産業保健 / 項目自己生成式尺度 / 職場環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、研究者らが作成した項目自己生成式尺度であるSWING(The Systematic Workplace-Improvement Needs Generation)を用いることで、個別的なニーズの抽出と帰納的な分析に基づいた中小規模事業場に対する新たな介入方法を開発を目指している。これらを通じて、項目自己生成式尺度の現場活用可能性を探求するとともに、本邦の中小規模事業場の安全衛生の向上に寄与することを目的としている。 R4年度はオフィスワーカーを対象にSWINGによる調査と、人事担当職員らが中心となり、その調査結果の分析を実施した。一連の過程については、人事担当職員および経営層を対象にグループインタビューを実施した。調査前インタビューでは、SWINGを活用するメリットや仕様の課題などについて明らかとなった。多様性との親和性など、項目自己生成式尺度の新たな有用性が見いだされた一方で、分析過程での実務的な負担感の存在が明らかとなった。 それらをうけてR5年度では、調査段階においてチャットボットの利用可能性や、収集された情報の分析過程でAIを活用することなどについての検討をおこなった。今後も引き続き、実用化と妥当性検証の両面から研究を実施していく方針である。なお妥当性の検証については、既存調査データと上記のデータについて複合的に検討をすすめた。項目自己生成式尺度では回答者が自ら回答項目を設定するため、基準関連妥当性などの項目の選定に時間を要しており、横断的調査の計画立案には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
妥当性の検証については一部遅れを生じているものの、インタビュー調査から新たな活用可能性や課題が見いだされ、研究全体としては、当初の想定をこえる進展が得られている側面があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに収集された情報の分析などを通じて、引き続き、実用化と妥当性検証の両面から研究を実施していく方針である
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Causes of Carryover |
妥当性に関する調査の一部に遅れが出ているが、今後おこなう調査などによって、当該研究費を使用する予定である。
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