2022 Fiscal Year Research-status Report
Prevalence, risk factors, and pathogenesis of cancer-related fatigue to support cancer survivor employment
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22K17403
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
松永 眞章 藤田医科大学, 医学部, 講師 (80897968)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | がん関連疲労 / がんサバイバー / がんサバイバーシップ / 治療と就労の両立支援 / コホート研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん患者の生存率が向上しがんサバイバーの就労支援が産業保健の重要課題となっている。職域でのがん関連疲労の有病率・重症度・リスク因子は不明である。本研究は愛知職域コホート研究の参加者に対して、がんサバイバー就労者のがん関連疲労に関する詳細な質問紙調査と炎症性サイトカインの測定を実施し、がんサバイバー就労者のがん関連疲労の病態メカニズムを疫学的に解明する。また、がん関連疲労の有病率やうつ症状、職業性ストレスなど職場でのリスク因子に関する検討も行う。 令和4年度は、がんサバイバー就労者におけるがん関連疲労の有病率の推定のシステマティックレビューを執筆した(現在投稿準備中)。一般住民のがん関連疲労の有病率(52%)より、がんサバイバー就労者におけるがん関連疲労の有病率は42.1%と低かった。疲労度の大きさは、復職しなかったがんサバイバーよりは小さいものの、がんではない労働者よりは有意に大きかった。また、就労しているがんサバイバーのリスク因子はdistressであった。 また、令和5年度に実施を予定している疲労、職業性ストレスに関する質問紙の作成をした。職業性ストレスに関しては、当初はストレスチェック制度で用いている57項目の質問をする計画であったが、アンケートの実施時期が事業所として実施するストレスチェックの時期と重なっており、職員への悪影響またアンケート調査の妥当性に影響がでる懸念があり、簡易版(23項目)のストレスチェックを用いることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
システマティックレビューの研究は投稿段階にあり、令和5年度に実施するアンケート調査票の作成は完了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
愛知職域コホート研究では、令和5年度に全職員を対象としたアンケート調査を予定している。その調査の中で、がん既往歴、疲労・職業性ストレスの調査を行う。本年度中にがんサバイバーの研究対象者を確定する。協力機関の負担を考慮し、来年度にがんサバイバーの病歴やリスク因子に関する調査、炎症性サイトカインの測定を行う。
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Causes of Carryover |
データクリーニング、データベースの作成を令和5年度に行うため。今年度はアンケート結果のデータクリーニング費用、データベース構築に必要なパソコンと関連物品の購入費用に使用する予定である。
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