2023 Fiscal Year Research-status Report
急性期病院における1日に必要な“看護師の人数・看護師情報”予測スケールの開発
Project/Area Number |
22K17432
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
小柳 礼恵 藤田医科大学, 保健衛生学部, 准教授 (20887707)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 医療の質 / 看護管理者 / 看護提供体制 / 急性期病院 / 看護必要度 / 人員配置 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は日々重症化が進む急性期病院において既に数値化されている「患者イベント(手術・検査)と人数」「病棟繁忙情報」と「看護師の人数・看護師情報(看護師の能力・経験)」間の相互関係が「医療の質指標」「看護師の労務状況」に与える影響を分析し、その結果から「急性期病院おける1日に必要な“看護師の人数・看護師情報”を予測するスケールを開発」することである。目的達成のため以下のことをを実施した 1)急性期病院の看護管理者のエキスパートオピニオンの明確化:2022年11月より急性期病院24施設の看護部長、看護管理者へWebアンケート調査を実施した。回収率70%、117名からアンケートへの回答があった。結果として病棟看護管理者が日々の看護師の人員調整を実施する際に考慮しているとして得られたエキスパート・オピニオンは「患者側に影響」を与えることとして考慮すべき点①翌日の患者イベント等予定決定時に日、病棟単位での人員調整 ②1病棟単位における調整は不可能であることが考えられ病棟間での調整を検討、「看護師側に影響」を与えることとして考慮すべき点①看護師背景の考慮が必要②計画的な看護師育成と配置計画が必要、であった。以上の結果については第27回日本看護管理学会学術集会で発表した。 2)1日に必要な“看護師の人数・看護師情報”予測スケールの開発:2023年4月より高度急性期病院「患者イベントと人数」「病棟繁忙情報」「看護師の人数・看護師情報」「医療の質指標」「看護師の労務状況」のデータを収集した。現在、「看護師の労務状況」「医療の質」に与える影響は何であるか分析中である。 3)上記達成のため、急性期病院看護部長、看護管理者からの意見を聴取し、どのようなスケールが今後必要とされるかのヒアリングも同時に実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始時の計画に沿って進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
1日に必要な“看護師の人数・看護師情報”予測スケールの開発の準備段階としてデータ解析を進める予定である。 ・エキスパートオピニオンと先行研究から得られた「患者イベントと人数」「病棟繁忙情報」「看護師の人数・看護師情報」「医療の質指標」「看護師の労務状況」を分析し、その結果から「1日に必要な“看護師の人数・看護師情報”予測スケールを開発」ために必要な各項目の関連を分析する。 ・上記の分析結果から、「患者イベントと人数」「病棟繁忙情報」をスケール化することにより「看護師の人数・看護師情報」を予測できる方法を確立する。 ・「看護師の人数・看護師情報」を予測する方法を検討した後、実装方法について検討する。
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Causes of Carryover |
次年度への余剰金が発生した理由は以下の通りである。 2023年度に病院データを抽出する際には、人件費、謝礼が発生することを予測していたが、共同研究者とその協力者により無償でデータ抽出が可能となった。また、2022.2023年度の結果を論文投稿を予定していたがまだ実施していない。 今後の助成金使用計画は以下の通りである。 補足で必要データが発生した場合、抽出を依頼する際の謝礼とする。また、スケール開発をする際の統計コンサルト、スーパーバイズの謝礼としても使用する予定である。その他については当初の計画通りとする。
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