2022 Fiscal Year Research-status Report
Verification of the effectiveness of neck and shoulder warm compresses in improving stiffness symptoms, psychological symptoms, and autonomic nervous system balance.
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22K17447
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Research Institution | Shubun University |
Principal Investigator |
神谷 美香 修文大学, 看護学部, 准教授 (70724300)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肩凝り / 頸部 / 温熱療法 / 血液循環 / 自律神経 / 抑うつ / リラクゼーション / セルフケア |
Outline of Annual Research Achievements |
頸部や肩凝りは、これら筋肉の慢性的な収縮に伴う血流低下が筋硬直を招き、末梢神経を刺激することで、張りや痛みといった不快な症状を引き起こす。また、局所の症状にとどまらず、頭痛やめまい、自律神経障害や抑うつなどの健康障害をも引き起こすことが知られている。 頸部や肩の凝りは日本人の有訴者率が非常に多い。2019年の国民生活基礎調査によると、肩こりは男性で2位、女性で1位を占めている。悩みやストレスの状況をみると男性より女性のほうが割合が高くなっている。そして肩こりの有訴は、頸部機能にも影響を与える可能性が示唆されている。そこで本研究では、頸部・肩部を加温することは、頸部・肩凝りの症状や自律神経機能の改善、心理的不安感や抑うつ感の軽減に寄与するか検証することを目的としている。 2022年度は、国内の文献を中心に文献検索を行った。頸部や肩の温罨法の効果を検証した研究は、生理的指標として温罨法による皮膚温の上昇、皮膚血流や筋血流の増加、自律神経活動の賦活化、筋硬度の低下などが報告されていた。心理的指標としては、温罨法による快-不快といった施行時の自覚症状が報告されていた。肩凝りと抑うつの関係に関する研究では、肩凝りなど筋骨格系の痛みがある人は抑うつや不安を生じやすく、肩凝りと抑うつは関連していることが述べられていた。先行研究から、温罨法の生理的な効果については、様々な生理的指標から検証されているものの、それらの指標を同時に測定し各パラメーターの変化を捉えた研究は少ないこと、持続的に温罨法を施行した際の生理的な変化についてや、温罨法の不安感・抑うつなどの心理的な症状に対する効果については検証されていないことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症のため、研究施設の使用が制限されたり、研究者や研究関係者らが濃厚接触者となったりして、研究がストップすることが多かった。また、研究者の所属先が変更になり、前任校の残務整理や、着任校の業務を覚えながら従事しなければならない状況が続き、当初の予定よりも研究活動の時間が取れなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策については、1年間で実験的に検証を行いまとめていく。現在、倫理審査委員会に研究申請をしており、6月に承認が得られる予定である。文献 検索は随時進めていく。夏にかけて実験準備を行いプレ実験を開始する。プレ実験では、プロトコルの確認と測定部位の詳細を最終決定する。その後順次本実験 を開始する。人工気候室内で実験環境を室温20-25℃、相対湿度35%程度に整えて実験を行う。 研究計画については、実験プロトコルおよび生理的指標の測定項目についての変更はない。不安感・抑うつの尺度は、被験者の負担を考慮してSTAI(State- Trait Anxiety I nventory)状態一特性不安尺度の日本語版および日本語版BDI‐Ⅱ-ベック抑うつ質問票に絞って測定する予定とした。現在、進捗状況の遅れはあるものの、研究計画に関しては申請時と変更はない。
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況として、前述の理由により予定より遅れている状況にある。今年度は文献検索や実験器具に関する情報収集、研究倫理の申請など、研究費を使用することなく進められるものであったため。
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