2022 Fiscal Year Research-status Report
統合失調症者のストレングスに着目してリカバリー推進を図る看護教育プログラムの開発
Project/Area Number |
22K17467
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
菅谷 智一 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60824307)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 統合失調症者 / ストレングス / リカバリー / 看護教育プログラム / リカバリー支援能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で取り組みたい最終的なゴールは統合失調症者のリカバリーを推進することになる。そのために、看護師のリカバリー支援能力を高めるための看護教育プログラムを作成することが目的になるわけだが、本年度は、そのための事前準備として、精神科病棟に入院している統合失調症者のリカバリーの実態と担当している受け持ち看護師のリカバリー支援能力の関連について検討するため、以下の調査を実施した。 対象者は精神科病棟に入院している統合失調症者とその担当看護師である。精神科病棟を持つ5つの病院の施設長らに研究の説明を実施し、応諾が得られた施設を対象にした。筑波大学医学医療系医の倫理委員会の承認を得た後に、各施設の倫理委員会での倫理審査で承認を得てから実施した。統合失調症者については、調査可能か否かの判断は主治医にしてもらい、対象者に対して研究の説明を行い、研究協力の同意を得てから調査を実施した。また、担当看護師についても、研究説明を行い、研究協力の同意を得てから調査を実施した。 統合失調症者には、対象者背景と統合失調症者のリカバリー尺度(尾形,2021)、担当の看護師には、対象者背景と精神科医療職者のリカバリー支援能力測定尺度(田端・菅谷・森,2021)等の尺度を使用して調査した。 得られたデータについては、基本統計量及び統合失調症者と担当看護師のペアにて相関係数を算出することにしており、現在分析を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍において、対象となる病院における患者・看護師の調査を実施することが困難である状況が予想されていた。研究協力施設の中には、調査を行うことが困難な施設もあったが、全体的には調査の実施をすることができたため、おおむね順調に進展させることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度実施した調査結果を分析し、その結果を踏まえて、研究協力者と共にリカバリー推進を図る看護教育プログラムを作成していく予定である。
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Causes of Carryover |
2022年度に予定していた、学術集会等での情報収集ができず、また、本年度実施した研究調査についても、当初の実施予定よりもやや規模を縮小して実施することになったために次年度使用額が生じた。次年度以降は、研究遂行のための情報収集のための国内旅費、研究の打ち合わせのための国内旅費や会議費、調査用紙の購入及び作成のための消耗品費、調査のための国内旅費、データの整理・保管等の人件費として使用する予定である。
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