2023 Fiscal Year Annual Research Report
がんサバイバーに対する「ストレングスを基盤とした支援」のあり方と課題
Project/Area Number |
22K17479
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
新幡 智子 慶應義塾大学, 看護医療学部(信濃町), 講師 (60458958)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ストレングス / がんサバイバー / がん看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人間がもつ力であるストレングスに注目し、がん看護の経験豊富な看護師は、がんサバイバーのストレングスをどのように認識し、そのストレングスをどのように支援に活用しているかという支援の実際を明らかにし、ストレングスを活用した支援の普及に向けた示唆を得ることを目的としている。 当該年度は、前年度に引き続き、下記のように進めた。 研究対象は、がん看護の経験豊富な専門看護師・認定看護師とし、スノーボールサンプリングにより抽出した。その結果、最終的にがん看護専門看護師:9名、がん化学療法看護認定看護師:2名の合計11名を対象者とし、データ収集は、インタビューガイドに基づき、半構造化面接を行った。そして、逐語録を作成したうえで、Braun V & Clarke Vのテーマ分析の手法を基に、分析を行った。 研究対象者の臨床経験年数は、平均24.73年で、インタビューはそれぞれ1回ずつ行い、平均時間は52.91分/回であった。その結果、看護師は、人には必ずストレングスがあると信じ、常にその人の持つ力に目を向け、それを言語化して患者に伝え、意識化できるようにすることを大切に支援していた。そして、患者の状況に合わせて、ストレングスを発揮できるように意識しながら、共に考える姿勢で支援していること等が明らかとなった。 今後は、今回の分析結果をふまえて、さらに洗練させ、論文として公開し、がんサバイバーに対するストレングスを基盤とした支援の普及につなげる。
|