2023 Fiscal Year Research-status Report
骨脆弱性と体組成の複合影響を加味した中高年女性CVD予防の為の保健指導指針策定
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22K17499
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
濱田 昌実 東京女子医科大学, 看護学部, 准教授 (70826552)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 内膜中膜複合体 / 頸動脈プラーク / DXA体組成 / 骨脆弱性 / 高齢日本人女性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はさぬき市、上越市の調査を終え、さぬき市252人・上越市224人のエコー測定を行った。またデーターベースに随時データを蓄積することはできた。2024年度9月に芽室町の調査を終えたのち、データベース構築、統計解析を実施し、骨折既往、低骨密度、体組成、特に体脂肪の分布が、IMTの増厚および高輝度プラークの新規発生に影響するかを縦断的に検討したうえでこれらの要因の複合影響を明らかにする。その後、中高年女性の骨脆弱化と体組成に着目したCVD発症予防に向けた保健指導指針を策定する。2024年に策定した保健指導指針をJPOS調査対象地区の保健師に送付する。保健指導の現場で活用できるかの是非及び改善箇所について電話でインタビューを行い、その内容をもとに、保健指導指針の修正を行う。2025年度、日本国内の骨粗鬆症診療を実施している施設に対し、保健指導指針をメールで配信する。それと同時に得られた結果を論文投稿し、全国に発信する予定である。本研究において骨脆弱性指標および体組成指標の動脈硬化進展への複合影響が明らかになれば、双方が互いに関連しあって動脈硬化を進展させていることが示唆され、骨脆弱化と体脂肪量増加、筋肉量低下への予防的介入を単独で行うよりも、包括的に行う方がより大きな効果が期待できる。これらのエビデンスに基づき、骨脆弱化と体組成に着目したCVD発症予防に向けた保健指導指針を策定することで骨脆弱性のある女性の骨折予防のみならずCVD発症を予防し、健康寿命延伸に向けた保健指導の有効性を高めることが出来る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来は2023年度にすべての調査を終える予定であったが、コロナ感染症の影響が尾を引いており、2024年度芽室町の調査を残している。ただし、現地との調整は終了しており、2024年度実施できる状況は整っている。このことから、やや遅れているものの、終了年度までに調査を完了することが可能であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度9月に芽室町の調査を終えたのち、データベース構築、統計解析を実施し、骨折既往、低骨密度、体組成、特に体脂肪の分布が、IMTの増厚および高輝度プラークの新規発生に影響するかを縦断的に検討したうえでこれらの要因の複合影響を明らかにする。その後、中高年女性の骨脆弱化と体組成に着目したCVD発症予防に向けた保健指導指針を策定する。2024年に策定した保健指導指針をJPOS調査対象地区の保健師に送付する。保健指導の現場で活用できるかの是非及び改善箇所について電話でインタビューを行い、その内容をもとに、保健指導指針の修正を行う。2025年度、日本国内の骨粗鬆症診療を実施している施設に対し、保健指導指針をメールで配信する。それと同時に得られた結果を論文投稿し、全国に発信する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍であり、調査が1年遅れで始まったため、2024年度芽室町で行われる調査の参加費を繰り越す必要があり、次年度使用額が生じた。また、調査が遅れていたため、解析用のSPSSソフトを購入する必要性が発生せず、2024年度に持ち越したため、次年度使用額が生じた。さらに、2023年度は着任直後で、学内業務と研究活動の日程調整が難しく、国内外の学会参加や学会発表が予定したように実施できず、次年度使用額が生じた。2024年度は、芽室町調査を完遂させ、SPSSの解析ソフトを購入したうえで、5地区で収集したデータをもとに精力的に解析を行い、国内外での学会参加、学会発表を予定しており、その費用に充てる。
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