2023 Fiscal Year Research-status Report
小児期・思春期の神経性やせ症患者に対する看護実践とその根拠の明確化
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22K17502
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
金山 俊介 鳥取大学, 医学部, 講師 (60785020)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 神経性やせ症 / 摂食障害 / 看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経性やせ症は、小児期・思春期での発症が増加し、低年齢化が問題となっている。また、新型コロナウイルスによる外出自粛の影響により、本疾患に関する受診者の増加が報告されている。神経性やせ症の治療は、摂食障害の治療ガイドラインにより、多職種協同による治療の必要性が記載されている。看護師の役割の重要性についても記されてはいるが、身体管理の必要性の記載にとどまっている。しかし、神経性やせ症の患者と日々接する看護師は、身体管理以外にも心理面や社会面への看護も必要となってくるが、身体管理面以外の看護実践の内容やその根拠について明確にされていない。そのため、神経性やせ症の患者を看護する看護師は困難感や心理的負担を抱きながら看護実践を行っている。そこで本研究では、神経性やせ症患者に対する看護実践の内容や看護実践の根拠を明確にすることを目的として研究を継続している。 2023年度は、2022年度から継続していた文献等による神経性やせ症患者への看護実践内容を抽出していった。抽出する過程で、発症時期や治療時期、病期、併存する疾患など多くの要因が影響し症状が変化していることが明らかになった。そのため、神経性やせ症のみに焦点を当てるのではなく、神経性やせ症以外のその他の摂食障害に対する看護実践場面と比較しながら神経性やせ症の看護実践を検討する必要があると考えた。そのため、分析を継続し、2024年度中の成果公表に向け準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究目的の達成のために、看護実践の内容を神経性やせ症単独で検討するのではなく、他の摂食障害との違いを観察しながら検討していくことが望ましいと考え、看護実践場面の再検討を行っていたため。
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Strategy for Future Research Activity |
神経性やせ症の看護を実践している看護師の神経性やせ症の看護実践場面を抽出し、文献から抽出された看護実践の内容と統合を行う。
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Causes of Carryover |
看護実践の抽出が看護実践者ではなく、文献等に収まったため、その調査費用による差額が生じた。また、情報収集のための学術学会への旅費がオンラインでの参加となったため次年度使用額が生じた。 そのため2024年度では、看護実践者から看護実践場面の情報収集に関わる費用や、そのデータ分析に関わるテキスト分析用のソフトウエアの購入を計画している。
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