2022 Fiscal Year Research-status Report
動作解析で検証する口唇口蓋裂児への効果的な哺乳技術の確立と習得
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22K17504
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
植木 慎悟 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10779218)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 口唇口蓋裂 / 哺乳動作 / 看護師 / 小児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本学および他大学の工学部研究者とプロジェクトを組み、哺乳技術の解明に向けて測定方法の検討を行った。測定機器として、筋電センサー、モーションキャプチャー(反射マーカーおよびウェアラブルデバイス)、加速度センサーを用いた。人形には授乳用人形の口腔に切れ込みをいれ、口唇口蓋裂のモデルを作成した。カメラは正面・側面2方向・視線(ウェアラブルカメラ)を用い、録音は自動書き起こし機能の付いたマイクを装着した。対象者はスペシャリスト~学生までさまざまな背景を持つ16人をリクルートすることとし、倫理審査を経てデータ収集を行った。今年度は得られたデータの内、スペシャリスト5人の哺乳動作のうち、言語データを質的に分析し、動作手順をまとめることができた。また、その手順をもとに、モーションキャプチャー等で連続時間的に得られた客観的データのうち、どの時間を切り取って分析に使うかを検討し、動きを代表する部分をミリ秒単位で確認した。この時間点における動作解析を現在行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
工学部研究者との連携については以前より関係性を構築しておいたことでスムーズに本研究の議論を進めることができた。また、臨床の研究参加者にも早い段階で声をかけ、計画的に予定を組むことでコロナ禍でも最少人数で個別に対応し、効率よくデータ収集を行うことができた。そのため、今年度実施予定としていたデータの収集を終え、順調に進行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度得たデータをもとに、まずは動作の手順を質的にまとめた論文を投稿する予定である。また、モーションキャプチャー等の客観的データを分析した結果を次年度中にまとめ、動作の解明に努めることとする。
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Causes of Carryover |
工学部研究者とチームを組んで、先方が保有する機材を借りてデータ収集行えたことで、大幅にコストを削減することができた。さらに、それにより多角的なデータ収集が実施できたため、多くの分析が可能と考えている。次年度はその成果を論文や学会発表として公表するため、英語論文校正費用、掲載費用、学会渡航費、学会参加費として使用することを計画している。
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Research Products
(1 results)