2022 Fiscal Year Research-status Report
食物アレルギー児の生活機能の解明と療養指導実践モデルの構築
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22K17515
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Research Institution | Himeji University |
Principal Investigator |
西田 紀子 姫路大学, 看護学部, 准教授 (70803716)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 食物アレルギー / 生活機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
食物アレルギーは発達途上にある子どもの生活に困難をもたらしており、療養指導体制の整備が急務となっている。効果的な療養指導を実施するために、まず食物アレルギーをもつ子どもの生活機能の実態と背景因子との関連を明らかにするために質問紙調査の実施を目指している。調査内容は、食物アレルギーの子どもを育てる母親、および食物アレルギーの子どもへの療養指導に携わっている看護師の認識を半構造化面接によって明らかにした内容およびシステマティックレビューの結果をベースに作成する予定であった。 母親および看護師の認識については、半構造化面接によって既に収集済みであったデータを分析した。母親は学童期の食物アレルギー児の生活機能の障害として、【外食の困難】【食べたい物を選択することの制限】【食後の運動制限】【学校活動への参加制限】【子ども同士の活動への参加制限】【家族との食生活での制限】【参加への消極的な姿勢】【否定的な感情】が生じていると認識していた。また、それらの背景因子として、【環境に付着したアレルゲンに接触するリスク】【食物アレルギーを理解していない人から提供される食べ物による誤食のリスク】【友だちの思いやりのない言動】【年度毎に生じるクラス環境の変化】【アレルギー症状対応に関するセルフケア能力不足】【アレルギー症状対応に関するセルフケア能力不足】を認識していた。看護師は、学童期の食物アレルギー児の心理社会的問題として【自己管理能力発達の遅滞】【医療に関する意思決定への低い参加度】【医療目的の原因食物摂取の負担】【発達課題達成の危機】【心身症的症状の出現】を認識していた。ステマティックレビューのプロトコルをPROSPEROに登録した。 半構造化面接の2つの調査結果については、日本看護研究学会 第48回学術集会および、26th EAFONSにおいて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
所属領域の教員に欠員が生じ、必要なエフォートの確保が困難であった。本年度内に質問紙案を作成することを目指していたが、質問紙ベースとなるシステマティックレビューを進めることができなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はシステマティックレビューを進め、質問紙を完成させ、所属施設および調査実施施設の倫理審査の受諾を目指す予定である。
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Causes of Carryover |
質問紙を作成するために計上していた研究協力者との会議に必要な旅費・謝金および、調査実施の準備として必要な備品の購入をしなった。これらは、翌年度に支出する予定である。
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Research Products
(2 results)