2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of interactive self-care support tools based on a solution focused approach
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22K17536
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
高木 源 東北福祉大学, 総合福祉学部, 講師 (20880545)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 解決志向 / セルフケア / 自然言語処理 / 情報処理 / フィードバック / 目標 / 生成AI |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度では、大きく三つの成果が得られた。第一に、目標の具体性および現実性を機械的に判定する分類器を組み込むことで、問題の解決度が高まることを確認した研究が、国際誌に掲載された。第二に、解決志向短期療法に関する基礎研究やセルフケアツールの研究についてまとめた内容が書籍として出版された。第三に、解決志向アプローチに基づくセルフケア支援ツールを実現するために、生成AIによって目標の具体性・現実性を高めるようなフィードバックを行うWebツールを開発した。このツールは、オンライン上で回答することが可能であり、自身が設定した目標について、具体的・現実的である確率が機械的に算出されると同時に、生成AIによって具体性・現実性を高めるような助言を提示することができる。このツールについて効果を検討し、生成AIによる助言が提示された場合には、問題の解決度が高まることが示された。今後は、この研究をまとめた論文を執筆し、国際誌に投稿する予定である。その他、生成AIを用いて、労いの言葉を提示するツールを開発し、その効果を検証する準備を整えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では、2024年度において、目標の具体性・現実性を高めるようなフィードバックを提示するツールを開発し、その効果を検証する予定であったが、生成AIの発展によって、2023年度中に、ツールを開発し、その効果を検証することができたため、当初の計画以上に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに、2024年度に開発を予定していたツールを開発することができたが、プロンプトを調整することでツール内でのフィードバックの質を高められる可能性がある。したがって、今後は、フィードバックの質を高め、その結果として、効果が高まることを確認する必要がある。また、生成AIは、目標に焦点を当てたフィードバックのみならず、労いの言葉を提示するなどの異なる観点からの活用も期待される。すでに、生成AIによる労いの言葉を提示するツールを開発したため、その効果を検討する必要がある。
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Causes of Carryover |
当初予定では、オープンアクセス誌の論文掲載費を支出する予定であったが、掲載費の必要のない国際誌に掲載が決まったため、その分の費用の差額が生じた。その一方で、現在はクラウド上のサーバをレンタルする形で、Webツールを開発しているが、安定的にアクセスできるようにするためには、ローカルなサーバを構築する必要が生じている。次年度は、差額が生じた分を、Webツールを構築するための費用として用いる予定である。
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