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2022 Fiscal Year Research-status Report

尿中タイチンN末端フラグメントを使用した虚弱高齢者の早期予測マーカーの構築

Research Project

Project/Area Number 22K17555
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

山口 翔大  慶應義塾大学, 体育研究所(日吉), 特任助教 (80896093)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
KeywordsタイチンN末端フラグメント / サルコペニア / フレイル / 早期発見
Outline of Annual Research Achievements

これまで加齢に伴い運動器および身体機能が著しく低下したサルコペニアを早期発見するための生化学マーカーの探索に注力してきた。近年では、骨格筋の最小単位となるサルコメアの構成タンパク質となるタイチンのN末端の断片物が筋の異化に伴い尿中に漏出することが明らかになり、種々の筋疾患を同定するための生化学マーカーとして注目を集めている。したがって本研究では、サルコペニアを早期発見するための生化学マーカーとして尿中タイチンNフラグメント(Urinary titin N Fragment: UTF)を使用することの妥当性を確立することを目的とした。本研究の目的が達成されれば、高齢者の健康寿命の延伸に寄与することが想定される。
本年度は、サルコペニア患者のUTFと既存の血中生化学マーカーとの関連の検証を実施した。被験者20名を対象に、Asian working group for sarcopenia(AWGS)が規定した測定項目となる、歩行速度、四肢骨格筋量や、先行研究で実施された高齢者体力測定項目となる、Time up and goや、5秒間の椅子立ち上がりテストを実施した。既存のサルコペニア生化学マーカーにおいては、C1qや脂質代謝マーカー、糖代謝マーカーを採用し、UTFとの相関関係を検証した。その結果、UTFとAWGSの体力測定項目との間に高い相関関係を確認した。その一方で、既存のサルコペニア生化学マーカーとの相関関係は確認されなかった。その後、既存のサルコペニア生化学マーカーとAWGSの体力測定項目の相関関係を調査したところ、両項目の間で相関関係は確認されなかった。したがって、UTFは、既存のサルコペニア生化学マーカーよりも、実質的な身体的な虚弱状態を反映する生化学マーカーであると考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた人数である17名を越す20名で測定できたこと、測定した項目は概ね分析できていることから今回の評価となる。しかし、アグリンC末端フラグメントについては分析できていないことから、概ね順調に進んでいる、とする。

Strategy for Future Research Activity

計画書通り、虚弱高齢者64名および健常な高齢者64名の尿と血液および体力値を取得し、両群の比較を実施していく。今までの研究結果から、虚弱高齢者の方がUTFが高値を示す可能性が高く、体力値とも高い相関関係を有する可能性がある。

Causes of Carryover

本年度は、自治体が企画したイベントに乗じて測定を実施することができたため、謝金を必要とせずに実験を完遂させることができた。そのため、当初予定していた金額を謝金として支出することがなかったが、来年度は多くの被験者を募集し、分析もかなりの数になることが予想されるため、元々の予定通り実験被験者への謝金として支出する。

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Published: 2023-12-25  

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