2023 Fiscal Year Research-status Report
Effects of neuromuscular electrical stimulation on microcirculation in patients with cardiopulmonary dysfunction.
Project/Area Number |
22K17570
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
星合 愛 獨協医科大学, 医学部, 助教 (80810928)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 神経筋電気刺激治療 / 心臓リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
全身の神経筋電気刺激(NMES)と有酸素運動を組み合わせたハイブリッド運動を行うことで、さらに運動効果が高まることが示唆されている 。しかしながら、心不全や心大血管外科周術期における全身の神経筋電気刺激治療についての心臓リハビリテーションの効果は十分に検討されていない。本研究では心不全患者において、標準的有酸素運動に全身のNMESを加える運動療法(ハイブリッド運動)が、従来の有酸素運動よりも運動耐容能と微小循環動態における有効性を明らかにすることを目的とする。 心不全患者を対象にして、運動耐容能の改善を目的とした有酸素運動療法と全身のNMESを組み合わせた場合(治療群)と治療群と同様にパワースーツは着用するが電気刺激は流さずに有酸素運動を行う場合(Sham群)で運動効果ならびに循環動態への影響に差がでるか否かを検証するための順番の無作為割付による前向き試験を行う。被験者には入院の元で1回60分1セッションの治療を合計で20セッション施行する。 自転車エルゴメーター25Wを30分間施行し、開始前と開始後で血圧や脈拍数の変動がほぼなく、乳酸上昇や血糖下降という運動効果が現れていることを確認できた。 心不全患者における全身性神経筋電気刺激と有酸素運動を組み合わせたハイブリッド運動の急性効果が示された。今後はさらに症例を増やしていく。 また、20セッションの運動後の長期的な効果についてもデータを収集している最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究プロトコールの見直しをしたため、やや遅れている。 研究初年度では心不全患者を対象にして、運動耐容能の改善を目的とした有酸素運動療法と全身の神経筋電気刺激を組み合わせた場合(治療群)と全身の神経筋電気刺激は組み合わせるが偽刺激を流した場合(Sham群)で運動効果ならびに循環動態への影響に差がでるか否かを検証するための順番の無作為割付による前向き試験を行ったが、偽刺激でも血管内皮機能において有意な効果が出ることが数例のパイロット・スタディで判明したため、Sham群については電気刺激を流さないプロトコールへ変更をした。 また、運動効果を知るために汗乳酸センサーによる乳酸値の測定を研究計画に加えるにあたり、グレースイメージング社と本研究における乳酸センサー使用の意義と注意点を再確認・修正を行った。研究初年度より改善された研究計画とすることができ、現在は当院の入院患者を対象に研究をすすめている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の改善に時間を要したが、現在は入院患者を対象に研究を継続し、運動効果を確認できている。今後も途切れなく研究をすすめることができるよう、当院の研究協力者とも連携をとっていく。
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Causes of Carryover |
当該年度予定していた本試験の開始遅れにより、外注検査費用等を次年度の必要経費として使用予定である。
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