2023 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中患者における注意バイアス修正プログラムの開発
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22K17590
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
滝澤 宏和 埼玉県立大学, 大学院保健医療福祉学研究科, 大学院研究員 (00891251)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 注意バイアス / 脳卒中後うつ / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中罹患者は高齢者が多く、注意バイアスの指標となる中性刺激に対する反応時間は認知機能の影響を受ける(Takizawa H, 2020). 高齢者の注意バイアス研究では嫌悪な刺激を避ける陽性効果が存在する(Reed AE, 2012). 本研究では, 脳卒中患者の注意バイアスの特性を明らかにし, 適切な刺激を用いた介入戦略を検討している. 本研究の介入効果として, 脳卒中患者の抑うつ・不安の軽減と抑制を図ることでリハビリテーションの効果の促進を期待している. 2023年度では, 2022年度に作成したアプリケーションの信頼性と妥当性の検証を健常者10名を用いて実施した. 作成したアプリケーションは既存のPCアプリケーションと比較しても, 信頼性・妥当性ともに高いことを確認した. この結果は日本作業療法学会ならびに日本行動医学会にて報告した. また, 脳卒中患者を用いての介入研究のデータ採取も開始しており, 2024年4月末の時点で23名のデータ採取が終了している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アプリの信頼性・妥当性の検証は進んでいるが, 新型コロナの影響により研究が中断することがありデータ採取は遅延している.
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Strategy for Future Research Activity |
二施設を用いてのデータ採取を実施しており, データ取得には施設間で差が生じる可能性がある. 各施設のスタッフと連携を取り, 研究対象者に対しては適宜研究説明を実施し, リクルートを進めていく.
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Causes of Carryover |
2023年は一般的には新型コロナウイルスは沈静化したとされているが, 医療機関では未だに行動制限を課しているのが現状である. そのため, 予定していた海外渡航による国際学会への参加が見送りになった. また, 新型コロナウイルスによる病棟閉鎖など研究中止を余儀なくされたために予定より研究被験者のデータ採取が遅延している. 次年度以降では, これらの活動制限が緩和されることを期待し, 研究活動を実施していきたい.
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