2022 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中患者の歩行回復メカニズムの解明に向けた歩行中の脊髄相反性抑制の検証
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22K17617
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高橋 容子 順天堂大学, 保健医療学部, 助教 (20845622)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | リハビリテーション / 神経生理学 / 歩行 / 脳卒中 / ニューロリハビリテーション / 理学療法 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中後の歩行再建に向けたニューロリハビリテーションは未確立である。本研究では、脳卒中後の歩行再建の治療指標となる「神経学的なバイオマーカー」の開発に向け、歩行中の足の運動制御に関わる脊髄神経経路である「脊髄相反性抑制」に着目した。今まで検討してきた安静時やトレッドミル歩行中に加え、平地歩行中の脊髄相反性抑制の状態を明らかにすることによって、歩行ニューロリハビリテーションの神経学的バイオマーカー確立の基盤を構築する。脳卒中後の歩行障害の神経学的メカニズムの基盤知見をもとに、将来的には、重度麻痺患者の歩行回復を可能とする新しい歩行ニューロリハビリテーションを開発することを目的に研究を開始している。 2022年度は、脳卒中患者の歩行中の脊髄相反性抑制について、発症後期間および運動麻痺の重症度が異なる4名でデータ収集を実施した。さらに、平地歩行中の脊髄相反性抑制評価システムの構築に向けて、前年度までの研究課題で開発した脊髄相反性抑制評価システムに対する電子ゴニオメータの同期などの機器のセットアップおよびプレリミナル実験を実施した。次年度も継続してデータ収集を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平地歩行での脊髄相反性抑制評価システム開発が進展しているため。現在、前年度までの研究課題で開発した脊髄相反性抑制評価システムに対し、電子ゴニオメータの同期などの機器のセットアップ(アップデート)を進めており、計画は順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在概ね順調に進展しているため、引き続き実験を継続していく。今年度は、機器セットアップの完成および様々な運動中および平地での測定の信頼性・再現性を確認し、実験設定を確立させていく。
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Causes of Carryover |
現在も継続してデータ収集を行っていることと、歩行中の脊髄相反性抑制評価システムのアップデートを行っているため、実験で使用する消耗品費、およびアップデートに必要な計測機器の周辺機材・消耗品に使用する。
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