2022 Fiscal Year Research-status Report
子どもの疾走動作改善を目的とした指導プログラムの開発
Project/Area Number |
22K17685
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
九鬼 靖太 大阪経済大学, 人間科学部, 准教授 (00843559)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 子ども / 疾走能力 / コーチング / 疾走動作 / ミニハードル走 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、小学校高学年の児童を対象に、ミニハードルを用いた疾走動作の指導法の確立を目指すことを目的としている。主な研究課題として (1)ミニハードル走と通常走の疾走動作を比較し、適切なハードル設置間隔を検討する、 (2)ミニハードル走を用いた指導介入における即時的な効果を明らかにする (3)ミニハードル走の中期的(4週間)な指導介入の効果を明らかにすること を設定している。 初年度である2022年度では、フレイムディアスなどの研究機材を揃えることと、主に研究課題(1)の実験を実施したことが挙げられる。実験の概要は、小学高学年の男女児童に対して、通常疾走とミニハードルを設置したコースで疾走するミニハードル走の違いを検討している。対象者に、はじめにミーハードルを設置しないコースで通常の50m全力疾走を行わせ、その際の30m-40mの区間におけるストライドを測定した。その後、通常疾走時のストライドを100%として、3種類の条件(ミニハードルの設置間隔が80% ・ 90% ・ 100%)でミニハードル走を行わせ、その際の疾走を比較した。ミニハードル走の練習は、それぞれの条件で2回の練習を行い、それぞれ20メートルを加速して上記の異なる3つの間隔で設置されたコースを走るミニハードル走を行わせた。現在は、実験で得られたデータを分析している最中であり、時空間変数(疾走速度、ピッチ、ストライドなど)および疾走動作の違いについて検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画では、初年度に研究課題(1)に取り組むことを予定したため、当初の計画からおおむね順調に進展しているといえる。2023年度では、得られたデータを分析するとともに、その分析結果を整理して、研究成果を学会発表や研究論文として投稿できる計画している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の2年目となる2023年度では、前年度に測定した研究のデータを分析するとともに、得られた研究成果を学会発表および研究論文として投稿することを予定している。 また、並行して研究課題(2)の実験と分析を進める。研究課題(2)では、ミニハードル走が通常疾走に及ぼす即時的効果について検討する。必要な機材等は2022年度に揃えているため、なるべく早いタイミングで、実験を行うことを計画している。具体的には、通常疾走のストライドを100%したときの、90%の間隔でミニハードルを設置し、そのコースを3回走らせた後に、通常疾走を行うことでミニハードル走の前における疾走との違いを検討する。これによって、ミニハードル走における通常疾走に対する即時的効果を明らかにすることができる。なお、測定方法などは研究課題(1)と同じである。
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Causes of Carryover |
実験環境を整える際に予定していたソフトウェアと機材が、計画よりも安い金額で抑えることができたことが、次年度使用金が発生した主な理由である。また、分析が遅くなり、研究発表のための旅費も使用しなかったことも要因の一つである。研究発表に関しては、2023年度に実施する予定であるため、その際に使用することを計画している。
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