2022 Fiscal Year Research-status Report
運動の模倣としての薬剤投与によるアルツハイマー病治療法開発
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22K17688
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Research Institution | Osaka Prefectural Hospital Organization, Osaka Psychitriac Medical Center (Osaka Psychiatric Researc |
Principal Investigator |
木村 文香 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪精神医療センター(こころの科学リサーチセンター), こころの科学リサーチセンター, プロジェクトチームリーダー (50804291)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / 運動 / ニューロン新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動した際に脳で起こる変化の代表的なものとして、海馬歯状回におけるニューロン新生が挙げられる。多くのアルツハイマー病モデルマウスでは海馬歯状回におけるニューロン新生が低下することが報告されているものの、本研究で用いるアルツハイマー病モデルマウスではニューロン新生に変化が見られるかどうか明らかとなっていない。 そこで、まずBrdUを投与した老齢の野生型マウスおよびアルツハイマー病モデルマウスモデルマウスから脳切片を作製し海馬歯状回における分裂細胞の数を調べたところ、減少傾向が見られた。 次に、老齢の野生型マウスおよびアルツハイマー病モデルマウスに、運動した際に脳でおこる変化に至る経路の一つを刺激する薬剤を投与したところ、どちらも海馬歯状回における分裂細胞数が著しく増加した。 以上より、老齢の野生型マウスおよびアルツハイマー病モデルマウスにおいて薬剤投与によりニューロン新生が亢進することが示唆されたため、どのような細胞種(神経幹細胞、神経前駆細胞等)が増殖しているか、実際に記憶障害が改善されるのか等を詳細に検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アルツハイマー病モデルマウスの繁殖が遅れ、実験に必要な数を十分に用意できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度に使用可能なアルツハイマー病モデルマウスは十分な匹数が準備できているので、それらを用いて本年度遂行できなかった分と次年度分の研究を行う。
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Causes of Carryover |
研究の進捗がやや遅れてしまったため本年度の使用額が少なくなってしまったが、次年度分の研究の準備は整っており、本年度遂行できなかった分と次年度分の研究を行うことができる見込みである。そのため、本年度の研究に使用するはずだった消耗品及び次年度に使用する消耗品の購入に使用する。
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