2022 Fiscal Year Research-status Report
パワー系競技パフォーマンスおよび筋力を規定する遺伝子多型のスコア化の試み
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22K17700
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
本間 洋樹 日本体育大学, 体育学部, 助教 (80911346)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | パワーアスリート / 遺伝子多型 / アスリートステータス / GWAS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、エリートウエイトリフティング選手を対象にゲノムワイド関連解析を行い、筋力・パワーに関連する新規の遺伝子多型を同定し、他の筋力・パワー系アスリートと一致する遺伝子多型を見つけること、一般者の筋力と関連がみられる遺伝子多型を同定することを目的としている。令和4年度は、「ウエイトリフティング選手のパフォーマンスに関連する遺伝子多型を網羅的に明らかにする」という研究課題に取り組んだ。この研究課題では、オリンピックまたは世界選手権に出場経験のある47名のウエイトリフティング選手を対象に、唾液から採取したDNAサンプルを用い、スナッチ、クリーン&ジャーク、合計記録および、203名のコントロールとのゲノムワイド関連解析を行った。ジャポニカアレイにて解析を行い、その後インピュテーションすることにより約500万多型を抽出した。パフォーマンスでは、合計記録のWilks pointにおいて、ゲノムワイド関連解析の有意水準である5.0×10-8を超える遺伝子多型は同定されず、GWAS suggestive levelである5.0×10-5を超えた多型が348多型同定された。コントロールとのケースコントロールでは5.0×10-8を超える多型が68同定され、suggestive levelを超える多型は674多型あった。しかしながら、同定された遺伝子多型の機能やウエイトリフティング選手のパフォーマンスやステータスに関連する理由については不明である。今後同定された遺伝子多型に関連する頻度や遺伝子の機能を検討し、他の筋力・パワー系アスリートと関連するかどうか検証する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね予定通りにサンプルの採取が進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、令和4年度に実施した研究課題で同定された遺伝子多型が、他の筋力・パワー系アスリートに関連するのか検討していく。また、エリートウエイトリフティング選手の新たなサンプル採取を引き続き実施していく。さらに、一般者の筋力およびトレーニングによる筋力変化についてのデータ取得も実施していく。
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Causes of Carryover |
論文の掲載料として使用する予定であったが、請求が来るのが遅れたことによって支払いができなかったためである。使用予定であったと予算は令和5年度の論文掲載料、解析にかかる諸費用として使用予定である。
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Research Products
(6 results)