2022 Fiscal Year Research-status Report
A prospective injury surveillance study; circumstances and risk factors of sports-related injuries in elite para swimming athletes
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22K17715
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Research Institution | Tokyo International University |
Principal Investigator |
志村 圭太 東京国際大学, 医療健康学部, 講師 (90782665)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | パラスポーツ / 競泳 / 傷害調査 / 身体機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本人エリートパラ水泳選手の競技活動により発生するスポーツ外傷・障害の実態ならびにその原因を明らかにすることである。この目的を達成することで、パラ水泳選手に発生しやすいスポーツ傷害の予防法の確立、ならびに選手にとって安全かつ効果的に競技力向上を目指すトレーニング環境の提供へつながるものと考えている。 目的達成のための方略として、2022年度は日本人エリートパラ水泳選手のスポーツ傷害既往歴の質問紙調査を実施し、2023年度から2024年度にかけて前向き調査ならびに身体特性を明らかにするための身体機能データ収集を実施する計画とした。 2022年度における当該研究の到達目標は、日本人エリートパラ水泳選手のスポーツ外傷・障害歴の全体像を把握することだった。まず年度当初に倫理審査申請と承認手続きを済ませ、研究協力機関への説明並びに研究協力への承認を得た。目標を達成するための手段として、当初研究計画度通りに横断的かつ後方視の質問紙調査を実施し、データを収集しその一部を解析した。その結果、日本人エリートパラ水泳選手全体で見ると肩関節、腰部、膝関節におけるスポーツ障害既往歴が多いことと、特に視覚障害選手において前腕より遠位の外傷が多いことを明らかにした。この成果は、2022年度の関連学会で発表した(志村、他.日本人エリートパラ水泳選手に対するスポーツ傷害調査-肢体不自由ならびに視覚障害選手を対象とした質問紙調査-.第33回日本臨床スポーツ医学会学術大会)。 以上の取り組みに加え、2023年度からの前向き調査と身体機能評価に使用する研究機器の購入、ならびに、研究体制の調整を順次進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に示した2022年度の目標達成のための研究体制の構築、倫理審査委員会の承認、データ収集および一部解析、関連学会での研究成果の公表まで終えることができた。さらに、2023年度からの前向き調査に必要な研究機器の購入を順次進めている。以上より、本研究は概ね順調に進展していると評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、エリートパラ水泳選手を対象としたスポーツ外傷・障害の前向き調査を開始するとともに、配備された機器を使用しての身体機能データ収集を開始する。また、2022年度に収集したデータを詳細に解析し、研究成果の論文化を進める予定である。
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Causes of Carryover |
2022年度におていデータ測定ならびに解析に必要な高機能パーソナルコンピューターの購入を予定していたが、社会経済状況の変化による物価高騰の影響を受けて、購入機器の再選定が必要となった。さらに、関連するデータ解析ソフトについても購入を見送ったため、次年度使用額が生じている。2023年度以降にこれらの機器購入を再検討するとともに、研究成果の公表に必要な金額とも折り合いをつけながら計画的に運用を進める。
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