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2022 Fiscal Year Research-status Report

運動の滑らかさを教示する装置の開発とシナジーの変容の分析

Research Project

Project/Area Number 22K17717
Research InstitutionTokyo University of Science

Principal Investigator

松本 賢太  東京理科大学, 工学部機械工学科, 助教 (50843364)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2024-03-31
Keywordsシナジー / 振動デバイス / 野球 / サッカー / 滑らかさ
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、運動制御に関わる「シナジー」という神経生理学の知見とトレーニング理論とを結びつけ、巧みなシナジーを獲得する方法を明らかにすることである。そのために、「①振動デバイスを用いた教示訓練によるシナジーの変容を明らかにし、運動教示とシナジーの関係性を実験的に示す.②熟練者の運動との誤差を教示することで、シナジーにどのような変容を及ぼすかを明らかにし、効果的な運動学習法を提案する.」という流れで研究を進める。本年度は,①の内容を実施した。具体的には「Ⅰ 振動デバイスの開発」,「Ⅱ 振動デバイスを用いた教示実験」を実施した.以下、その詳細を説明する.
Ⅰ 振動デバイスの開発:本研究では運動の滑らかさを教示することを目的に,振動による運動誤差の教示効果を明らかにしてく.具体的には,運動の誤差を振動の強弱により触覚情報に変換し,教示していく.リニア振動アクチュエータを用いて振動を生成し,マイクロコンピュータからパルス波を生成しそれを振動に変換する.なお,マイクロコンピュータの出力では電流が足りないため,MOSFETを介して電流を増幅させた.人が装着することを考慮し,リニア振動モータはフレキシブル基盤に組付け,その基盤を布製品に縫い付け,着用できるようにした.本年度は,これらの装置に関して,ソフトウェアおよびハードウェアを開発した.
Ⅱ 振動デバイスを用いた教示実験:開発した振動デバイスを,頭部,腕部,腰部に着用し,体感的に振動を感じとりやすい部位を確認した.その結果,腕部などの運動速度が速い部位では,運動形態によっては振動を感じ取りにくいことが分かった.また,振動モータを駆動するために電池を使用することから,運動速度が比較的遅い,頭部や腰部に本装置を装着することが良いことがわかった.今後はこの装置を,頭部または腰部に装着し,振動の強弱により,運動の誤差を教示する実験を実施していく.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今般の新型コロナウイルス感染症の影響によ本年度は主に装置の開発に注力した.振動デバイスの制作は完了し,今後はこの装置を用いて教示時実験を実施していく.一方で,振動デバイスには駆動電源が必要になるために,高重量となる問題があるために,「バッテリーを床などに設置し,優先で電力を供給する」あるいは「省電力の振動デバイスを導入する」などの改良は必要となる.また,布製品にプラスチックの部品を加え,振動デバイスがずれないようにする工夫も必要となる.将来的には振動デバイスを用いて,野球のピッチング動作およびサッカーのシュート動作を教示していく.そのための,教師データとして熟練者の動作データを取得し,本年度に計測およびデータ処理も完了した.
以上より,振動デバイスの開発が完了し,かつ熟練者の動作計測も完了していることから,おおむね順調に進展している.

Strategy for Future Research Activity

今後は振動デバイスの改良および,振動デバイスを用いた動作教示実験を実施していく.現在は振動アクチュエータの振動方向は1方向のみとなるので,複数の振動アクチュエータを使用することで,運動誤差の方向と振動方向を対応づけ,3次元的な誤差の教示を可能にしていく予定である.そして,3次元的に振動の強弱を用いて,運動を教示することで,運動の滑らかさおよびシナジーがどのように変化するのか明らかにしていく.

Causes of Carryover

次年度は,実験の謝金および成果報告,デバイスの開発のために経費を使用する予定である.

URL: 

Published: 2023-12-25  

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