2023 Fiscal Year Research-status Report
屋内競技における傷害予防に向けた最適な外部トレーニング負荷の確立
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22K17724
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
眞下 苑子 大阪電気通信大学, 共通教育機構, 准教授 (80824359)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | バレーボール / 屋内競技 / トレーニング負荷 / 傷害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、屋内競技における傷害予防に向けた最適な外部トレーニング負荷を確立することを目的としている。その中で、2023年度は、屋内競技の1つであるバレーボールに着目し、トレーニング負荷と傷害発生の実態を縦断的に調査し、これらの関係を明らかにし、傷害発生の危険性が低く、最適なトレーニング負荷を確立することを目的とした。 19名の女子バレーボール選手を対象に、10ヶ月にわたりトレーニング負荷と傷害発生の実態を調査した。 トレーニング負荷は、慣性計測装置を搭載し屋内で負荷を測定できる機器 (Vector S7,Catapult 社製) を用いて、日々の練習および試合を測定した。傷害は、日本語版 Oslo Sports Trauma Research Center 質問紙を用いて、週に1回対象者に傷害受傷状況を記録してもらった。 その結果、調査期間中50%以上の選手が傷害を受傷しており、そのうち約10%がスポーツ参加やパフォーマンスに影響を及ぼすような大きな傷害を呈していた。トレーニング負荷の中でも、外的負荷は傷害の発生と関係しており、7:21 acute:chronic workload ratio(ACWR)の指標が傷害発生と関係を示した。そのため、女子バレーボール選手の傷害を予防するためには、外的負荷のモニタリングが不可欠であり、特に7:21 ACWRの指標を見ていく必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、屋内競技の1つに着目し、トレーニング負荷と傷害発生との関係を明らかにすることが目的であり、予定通り実態調査を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、バレーボール以外の他の屋内競技に着目し、トレーニング負荷と傷害発生との関係を検討していく予定である。そして、 複数の屋内競技における調査から、屋内競技における傷害を予防し、 パフォーマンスを向上させるための最適なトレーニング負荷について検討する。
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Causes of Carryover |
傷害の実態調査をするためにアプリケーションを使用する予定で、アプリケーションの使用料を計上していた。 しかし、アプリケーション使用料が予定よりも低価に抑えることができたため、 次年度使用額が生じた。
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