2022 Fiscal Year Research-status Report
スポーツ実践の健康効果を高める方法:制約主導アプローチを用いたテニスの検討
Project/Area Number |
22K17747
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
神藤 隆志 筑波大学, 体育系, 特任助教 (20796833)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | スポーツ / 健康効果 / 制約主導アプローチ / テニス / 身体活動 / 技能習得 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、スポーツ実践中の運動強度・量と健康効果の関係は、種目ごとに異なることが分かってきている。本研究で着目するテニスでは、単に運動強度・量が高まっても、健康効果が高まるとは限らないことが報告されている。プレー中の運動強度・量は、対象者の技能水準によって異なると予想されるが、両者の関係は明らかになっていない。また、技能習得・向上に働きかけることで健康効果が最適化されるかは不明であり、近年検討が進んでいる用具やコートサイズの調整等の「制約主導アプローチ」の有効性の学術的知見も不足している。 そこで本研究は、テニスにおける技能水準とプレー中の運動強度・量との関係を明らかにした上で、初心者および習慣者を対象に技能習得・向上を支援するプログラムの有効性を検証することとした。これにより、スポーツの健康効果を高める方法の提案を目指す。 今年度は、「技能水準とプレー中の運動強度、運動量の関係」の評価項目として用いる技能水準の評価方法の予備実験を行った。この評価方法では、放ったショットの着地点のばらつきを評価することができるため、そのばらつきの大きさを技能水準の1つとして扱う予定である。また、ショット動作の習熟度を評価するために、AI(人工知能)技術を用いた動作の評価方法の開発に取り組み、論文投稿の準備を進めている。今後は、研究対象者を募集し、これまでに検討を進めた評価方法を用いてデータ収集を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度は「技能水準とプレー中の運動強度、運動量の関係」の課題のデータ収集を行う予定であったが、実際には評価項目に用いる技能水準の評価方法の検討に留まったため、やや遅れているとした。しかしながら、この評価方法の検討、開発自体が新規性のあるものであり、論文投稿の準備を進めているため、一定の成果につながることが予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に従い、「技能水準とプレー中の運動強度、運動量の関係」の課題を遂行すべく、研究対象者を募集し、これまでに検討を進めた評価法を用いてデータ収集を行っていく予定である。 この検討の結果を踏まえて、2つ目の課題である制約主導アプローチの有効性の検討に移行していく。
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Causes of Carryover |
初年度に計画していたデータ収集を2年目以降に行うことに伴い、データ収集・分析に必要なショット分析ソフトウェアやその他の物品購入も遅らせたため。2年目は、当初の計画にあるデータ収集の実施を予定しており、これに必要な物品購入を行っていく計画である。
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