2023 Fiscal Year Research-status Report
骨格筋の廃用性萎縮に低栄養ストレスが与える影響の解明ー遺伝子発現の網羅的解析ー
Project/Area Number |
22K17796
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
佐々木 毅志 群馬大学, 大学院医学系研究科 整形外科学, 助教 (50834446)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | サルコペニア / 骨格筋 / 廃用性萎縮 / 低栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
廃用による骨格筋萎縮にはユビキチン-プロテアソームシステムが関与することが知られており、また近年、栄養ストレス時には骨格筋において脂質やアミノ酸、糖質の輸送や代謝に関連する遺伝子発現が変化する事が報告されている。しかし廃用に低栄養ストレスが加わった場合に骨格筋で起こる変化についてはほとんど知られていない。 本研究計画では、マウスを用いたin vivoの系にて骨格筋の廃用性萎縮モデルを作成し、栄養ストレスを加えた際に骨格筋において変化する遺伝子発現をRNAsequenceにより網羅的に解析し、廃用状態に栄養ストレスが加わった際の骨格筋量の制御機構を調査する事を目的としている。 一昨年度においては、野生型の老齢マウスを用いて、尾部懸垂による後肢骨格筋の廃用萎縮モデル、廃用萎縮+絶食負荷モデルを作成し骨格筋湿重量の変化を調べると共にサンプルを採取した。採取した骨格筋からRNAを抽出し、RNAシークエンスにより遺伝子発現を網羅的に解析した。
当該年度においては、死亡により不足していた老齢マウスのサンプルを再度作成して一昨年度のデータを補完し、またYoung Adultマウスにおいても同様に尾部懸垂による後肢骨格筋の廃用萎縮モデル、廃用萎縮+絶食負荷モデル、およびそれぞれのコントロールモデル(計4群)を作成し、下肢骨格筋を採取して湿重量の計測、RNA採取を行いRNAsequenceデータを入手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に準じて遂行中。 老齢マウスにおいてはおおむね解析が終了し、現在Young adultマウスのデータ解析中。
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Strategy for Future Research Activity |
Young Adultマウスのサンプルデータも含め解析を進める。変化が認められた遺伝子発現をもとにパスウェイ解析を行ない活性化パスウェイや制御分子を検索し、廃用に栄養ストレスが加わった際に起こる骨格筋萎縮のメカニズムについて検討する。
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Causes of Carryover |
当該年度において得られたデータについて学会発表や論文発表を行っておらず、次年度以降に行う予定となったため。
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