2022 Fiscal Year Research-status Report
日本における客観的な食事調査を目指した食品摂取バイオマーカーの網羅的探索
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22K17807
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
多々納 浩 島根県立大学, 看護栄養学部, 助教 (60825082)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 食生活 / メタボロミクス / 栄養学 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
食事と健康状態は密接に関連しており、適切なバランスの食習慣は健康の維持や予防に重要な役割を果たしている。それらの関係は食事調査による食品および栄養摂取状態を基に評価されているが、食事調査は対象者の申告による主観的評価が主流のため、誤差やバイアスが生じてしまうことが課題である。そのため、客観的な指標を基にした食事調査が可能であれば、誤差やバイアスを払拭できると考えられる。 そこで、本研究では、日本人を対象として食品摂取によって生体中で特異的に変動する代謝物の経時的な変動を検証し、バイオマーカーとしての妥当性を評価し、客観的な食習慣の評価方法の確立を目指した。健康成人男性8名を対象に、18食品および4飲料の単回摂取による無作為クロスオーバー試験を実施した。血漿は食前および食後2時間後、尿は食前及び食後2、4時間後に採取し、水溶性代謝物はCE-TOFMSにて、脂溶性代謝物はSFC-QqQMSにて網羅的に解析した。 本年度は水溶性代謝物を中心に解析を行った。試験食の食前および食後は代謝物プロファイルが分離しており、食事による影響が確認できた。また、各試験食間での違いについても検討しており、肉類および魚類の摂取による代謝物の変動を比較したところ、それぞれの摂取により血漿および尿中代謝物のいずれも代謝物プロファイルが分離した。今後は、それらの分離に寄与した物質について、食前と食後の濃度差や、摂取した食品間の差、食品中の含有量の差などを詳細に検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、新型コロナウイルス感染症の影響から臨床試験の実施を断念し、先行研究での食品負荷試験の試料を元に解析を行った。データ解析は順調に進んでおり、肉摂取と魚摂取の比較については論文の投稿予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、先行研究で得た食品負荷試験でのデータから脂溶性代謝物を中心に更に解析を行う予定である。食品摂取バイオマーカー候補の代謝物が特定された場合で、追加の食品負荷実験を行う場合は、マウス等の動物を用いる予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響から臨床試験の実施を断念したが、既存試料から解析が十分に進行しており、代謝物測定委託費および実験費が不要となった。 2023年度は、次年度請求した分をあわせて論文投稿費などに使用する予定である。
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Research Products
(1 results)