2022 Fiscal Year Research-status Report
女性や次世代の健康増進を目指した褐色脂肪組織増強に関連する遺伝・環境要因の解明
Project/Area Number |
22K17812
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
黒岩 美幸 東京医科大学, 医学部, 兼任助教 (40710091)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 褐色脂肪 / 近赤外時間分解分光法 / 女性 / こども |
Outline of Annual Research Achievements |
褐色脂肪組織はエネルギー消費の亢進および糖代謝やインスリン感受性の改善に効果がある事が発見され、肥満や生活習慣病予防の標的として注目されている。しかし、通常褐色脂肪の測定は18F-fluorodeoxy glucose(FDG-PET/CT)が用いられており、被曝や2時間におよぶ寒冷刺激が必要なこともあり、未成年者や性成熟期の健康女性には侵襲性が強く不向きであった。しかし、組織微小血管密度の指標である総ヘモグロビン濃度の定量化ができる近赤外時間分解分光法を応用することで、毛細血管密度が高いという褐色脂肪組織の特性を活かし、鎖骨上窩の褐色脂肪組織を評価する方法近年開発された。この近赤外時間分解分光法を用いる事により、どのような年齢・条件においても非侵襲的に、簡便に、多くのデータ採取が可能になった。 そこで、我々は健康未成年者(小中高生)とその親、健康女性の褐色脂肪組織に影響を及ぼす因子の解明および遺伝的因子、環境因子などを網羅的に評価する事で、肥満および生活習慣病予防の指標作成を目的として本研究を進めることとした。 2022年は今まで得ていたデータの解析をまず進めた。妊婦と非妊婦の褐色脂肪を比較すると、妊婦の褐色脂肪は有意に低かったが、この結果を評価するには、新たなデータ項目が必要であることが明らかとなった。今後、研究計画を再度見直し、研究を進めていきたい。また、2022年度は国内学会2件、国際学会1件で成果を発表を行った。こどもの褐色脂肪組織密度は乳児期の離乳食開始時期に左右される可能性が考えられた。被験者を増やして更なる研究を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
追加で新たな採血データ項目が必要であることが明らかとなった。今後、計画に追記し、研究を遂行していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
追加すべき採血データ項目については、すでに倫理委員会で承認を得ている項目であるため、今後、データを取得できるよう、準備を進める。引き続き、協力者募集を行い、データ収集を行い、健康未成年者(小中高生)とその親、健康女性の褐色脂肪組織に影響を及ぼす因子の解明を行っていく。そして、様々な因子を網羅的に評価する事で、肥満および生活習慣病予防の指標作成を試みる。得られた結果を国内外の関連学会等へ参加し、研究成果を報告する。また、得られた結果を論文としてまとめ発表していく。
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Causes of Carryover |
2022年度被験者を募集しての研究がすすまなかったため次年度使用が生じた。2023年度は被験者への謝礼やデータを扱うパソコンの購入に使用する予定である。また、データを学術集会でデータを発表したり、論文執筆のためにも使用する予定である。
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