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2022 Fiscal Year Research-status Report

外れ値と正規性に関する多変量統計解析手法の開発と応用

Research Project

Project/Area Number 22K17861
Research InstitutionAoyama Gakuin University

Principal Investigator

川崎 玉恵  青山学院大学, 経済学部, 准教授 (30778212)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywords多変量解析 / 仮説検定
Outline of Annual Research Achievements

昨今のデータサイエンスの発展に伴い,多様なデータが手に入るようになりデータ解析が容易におこなえるようになった一方で,データの中に他のデータとは異なる属性・傾向を持つような値,外れ値が含まれているような場合も存在する.また,データ解析を行う際,データに正規性を仮定出来ない場合も数多く存在している.
本研究ではまず,本研究課題の周辺にある問題として存在する,データに仮説検定として有効な情報が含まれているかどうかの検定問題に関わる,部分平均ベクトルの検定について着手し,いくつかの成果を得ている.この部分平均ベクトルの検定については,さらに欠測値を含んだ場合での議論をおこなっており,はじめに1標本問題において新たな検定統計量の提案と統計量の漸近展開結果を用いた近似上側パーセント点の導出を行っている.さらに,分布の展開結果を用いた,検定統計量の極限分布であるカイ二乗分布への収束を早める変換統計量も与えている.
また,正規性の検定については,検定統計量の分布に関して想定していた極限分布とは異なる分布に収束することが分かり,打開策を検討中である.
外れ値に関する研究については,考えている仮説検定問題の検定統計量を構成する統計量に関する漸近展開を行い,その分布の展開を与えた.検定統計量は最大値の量として表現されているため,その分布の導出について現在検討中である.
また上記の問題については,モンテカルロ・シミュレーションにより提案手法の近似精度や性質なども示した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

現在の本務校の着任1年目ということもあり,本研究課題を含め研究へのエフォートの割合が大きく低下してしまった.また,本課題のテーマである,外れ値や正規性の内容にたどり着く前に取り組むべき課題も多く存在し,準備に時間がかかっている.
そのため,外れ値や正規性の内容に直接的につながる結果を得るまでは,2022年度中には達成できなかった.
また,正規性の検定では検定統計量の収束先の分布が想定とは異なることが分かり,そのため,予定していた研究手法が使えなくなり,打開策を検討中である.
一方で,進めた研究には本研究課題につながる重要な定理なども得られた.

Strategy for Future Research Activity

2023年度では,2022年度で取り組んだ計算結果や定理などをもとに,本研究課題である外れ値・正規性の検定に関する議論に取り組んでいく予定である.
具体的には,外れ値の検出に関する仮説検定問題については,母集団分布に多変量正規分布の仮定をおく.考えている検定統計量は,統計量の最大値をとるものであるため,最大値を取る前の検定統計量について大標本漸近枠組みのもとで漸近展開し検定統計量の分布を与える.さらに,漸近展開によって得られた分布のパーセント点に対して,近似法としてよく知られているボンフェローニの一次近似を用いて,本仮説検定に関する検定統計量の近似上側パーセント点を導出する.
また,正規性の検定問題については,現在壁となっている問題に対する打開策を早急に検討する.
さらに,本課題の周辺にある問題についても議論を進め,本研究課題の発展に努める.

Causes of Carryover

本課題の予算用途として,学会発表や論文英文校正,シミュレーション等に用いるPCの購入であったが,課題の進捗状況が論文作成やPCによる数値実験に至るまで進んでいなかったため,次年度使用額が生じた.また,新型コロナウィルスの影響もあり,海外への渡航は自粛していたため,学会発表による旅費等の計上もなかった.
同次年度使用額は,国際会議での研究発表の旅費等や論文作成に係る費用(英文校正等を含む)に充てる予定である.

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Bartlett correction of T2 type test statistic with two-step monotone missing data in two-sample problem2022

    • Author(s)
      Kawasaki, T. and Seo, T.
    • Organizer
      15th International Conference of the ERCIM WG on Computational and Methodological Statistics
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2023-12-25  

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