2022 Fiscal Year Research-status Report
Program synthesis for Processing-in-Memory architectures
Project/Area Number |
22K17872
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 重幸 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (90779464)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | コンパイラ / 自動並列化 / PIM / データ並列性 |
Outline of Annual Research Achievements |
Processing-in-Memory(PIM)アーキテクチャに適したワークロードを調査し,文字列処理が有望であるという見通しを得た.文字列処理の中でも,特定のアプリケーションを扱うよりも,コンパイル技術を応用しやすく,汎用性が高い正規表現マッチングを研究する方が有望であると判断した.そして,並列マッチのためのオートマトンの定式化と,その実装技法を研究した.その結果として,従来手法よりもメモリ消費を抑制つつ,効率的にデータ並列処理を行うマッチャの実装を,正規表現から系統的に構成できるようになった.これは,PIMアーキテクチャの特徴である,メモリ制限が厳しい分散メモリ環境に適合した並列プログラムを自動構成する1つの事例研究であり,他の応用用途の並列プログラムの自動構成に関する知見も与える.本研究成果は,国内学会で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では,1年目に並列パターンを設計し,ライブラリとして実装し,それをPIMに有望なアプリケーションで評価するという想定であった.この順番を逆転させ,PIMに有望なアプリケーションから文字列処理に焦点を絞り,その代表として正規表現マッチングを選び,その効率的な自動並列化を研究するようにした.正規表現の並列マッチングは,並列パターンの1つとも見做せるので,具体的に取り扱う対象の決め方こそ当初の予定とは異なったものの,得られた成果は当初の予定に即したものである.
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Strategy for Future Research Activity |
PIM向けの並列正規表現エンジンを開発し,評価する.並行して,PIMに有望なアプリケーションの候補して考えているインメモリデータベースのインデックスと並列クエリの自動構成に関する研究に取り組む.
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Causes of Carryover |
1年目は,PIMアーキテクチャのUPMEMを使わずに研究を進めたので,その分の予算を次年度以降に繰り越すことにした.また,予定していた国際会議出張を,オンライン参加に切り替えたために,旅費と参加費が大幅に節約された.節約分は,次年度以降の自分及び共同研究者(学生を含む)の出張費のために繰り越すことにした.
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