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2023 Fiscal Year Research-status Report

ネットワーク自動運用のための運用データ連携解析

Research Project

Project/Area Number 22K17886
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

小林 諭  岡山大学, 環境生命自然科学学域, 助教 (40824107)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsネットワーク / 運用自動化 / 模倣ネットワーク / 擬似データ / 因果解析
Outline of Annual Research Achievements

本研究ではネットワークの自律的な自動運用を支援するため、ネットワーク構成要素と監視データを対応づけるための系統的な分類器であるタクソノミーの構築に取り組んでいる。信頼のおけるタクソノミーの構築には限られた障害のみが表出する実データの解析だけでなく、多少な障害を網羅するための擬似障害データの併用が必要となる。2023年度はこれについて、3つの研究に取り組んだ。
(1) 実データ解析のための可視化基盤構築: ネットワークログの因果解析結果の解釈支援のため、ログ因果解析結果の可視化基盤の開発に取り組んだ。因果だけでなくその解釈に有用な情報として時系列情報などを可視化可能とし、かつユーザが選択したイベントに関する情報のみをインタラクティブに表示する仕組みを実現した。
(2) 擬似データ収集のための模倣ネットワーク設定基盤の開発: Dockerを用いた模倣ネットワークを効率よく設定する基盤として、昨年度開発したdot2tinetを改善したdot2netの開発を行った。この基盤では、IPアドレスなどのパラメータの自動割り当て技術、および設定対象オブジェクトを起点とした名前空間によるテンプレート設計により、ユーザにとってトポロジを変更しやすい仕組みを実現している。この技術について、国際会議CNSM2023で発表を行った。
(3) 擬似データ収集基盤の開発: 仮想環境上の模倣ネットワークで障害を再現し障害発生時の擬似運用データを収集する基盤netroubの開発を行った。この基盤によって得られる擬似ログデータが、入力とするシナリオの設計によって多様化される(本研究の目的により適したデータになる)ことが評価により確認できた。この技術について、国際会議CoNEXT2023のStudent Workshopで発表を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2022年度は研究代表者の所属変更などにより進捗に遅れがみられたが、2023年度は実データ・擬似データのそれぞれの研究において期待される成果が得られており、順調と言える水準まで当初計画に追いついていると考えている。

Strategy for Future Research Activity

2024年度は実データ・擬似データのそれぞれについての研究を引き続き進めることに加え、新たに相互の知識の比較・連携について検討する。まずは擬似データを因果解析に利用することで、実データとの因果解析結果との比較により擬似データの有用性・妥当性について調査する。その後、それぞれの因果解析結果をタクソノミーとして利用する上での課題について検討する。

Causes of Carryover

人件費について、当初予定していた雇用が行えなかった。一方で国際会議のうち1件について学生の帯同が発生したこと、および為替相場の変動により、旅費と参加費が予定よりも高額になった。そのためトータルでの次年度使用額は20万円程度となっている。
今年度も海外出張を予定しており、同様に旅費と参加費の高騰が予想される。次年度使用額をこれに当てることで、当初計画通りの執行を行う。

  • Research Products

    (5 results)

All 2024 2023 Other

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results) Remarks (2 results)

  • [Journal Article] netroub: Towards an Emulation Platform for Network Trouble Scenarios2023

    • Author(s)
      Colin Regal-Mezin, Satoru Kobayashi, Toshihiro Yamauchi
    • Journal Title

      Proceedings of the CoNEXT Student Workshop 2023

      Volume: - Pages: 17-18

    • DOI

      10.1145/3630202.3630222

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] dot2net: A Labeled Graph Approach for Template-Based Configuration of Emulation Networks2023

    • Author(s)
      Satoru Kobayashi, Ryusei Shiiba, Ryosuke Miura, Shinsuke Miwa, Toshiyuki Miyachi, Kensuke Fukuda
    • Journal Title

      Proceedings of the 19th International Conference on Network and Service Management (CNSM 2023)

      Volume: - Pages: 319-327

    • DOI

      10.23919/CNSM59352.2023.10327865

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ネットワークログ解析におけるイベント間因果情報可視化の検討2024

    • Author(s)
      石井宏典, 小林諭, 福田健介, 山内利宏
    • Organizer
      電子情報通信学会総合大会
  • [Remarks] dot2net GitHub repository

    • URL

      https://github.com/cpflat/dot2net

  • [Remarks] netroub GitHub repository

    • URL

      https://github.com/3atlab/netroub

URL: 

Published: 2024-12-25  

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