2023 Fiscal Year Research-status Report
脳の機能を模倣した汎用型AIハードウェア開発と家庭用サービスロボット応用
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22K17968
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 悠一朗 九州工業大学, ニューロモルフィック AI ハードウェア研究センター, 助教 (70911288)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 脳型人工知能 / ロボット / レザバーコンピューティング / 海馬 / 扁桃体 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳を模倣した汎型AIハードウェア実現とそのロボット応用に向けて,2023年度は前年度に引き続き,海馬・扁桃体モデルの拡充,前頭前野モデルのベースとなるレザバーコンピューティングの拡充を行った.海馬・扁桃体モデルの拡充では,大規模言語モデル(LLM)を取り入れて,LLMが備える常識的知識と,提案モデルが獲得する環境特有の知識を組み合わせた行動計画ができるロボットシステムを構築した.ここで得られた成果は,特許出願を行った他,電子情報通信学会スマートインフォメディアシステム(SIS)研究会で報告し,共著者がSIS研究会若手研究奨励賞を受賞した.一方,レザバーコンピューティングの拡張では,自己組織化するマルチリードアウトを備えるレザバーコンピューティングのバッチ学習版アルゴリズムの提案を行った.前年度までに提案したオンライン学習版アルゴリズムは,学習を制御するハイパーパラメータが多いことに加えて,与えられたデータの順番に応じて学習の結果が変わるなどといった,学習の不安定性の課題があった.当該年度に提案したバッチ学習版アルゴリズムは学習を制御するハイパーパラメータの数を削減し,与えられたデータの順番に学習結果が依存しない方法を取り入れた.ここで得られた成果は,特許出願を行った他,国際会議2023 International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications(NOLTA2023)および論文誌IEEE Accessにて成果発表を行なった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時,当該年度はマルチリードアウトレザバーコンピューティングのソフトウェア開発と海馬・扁桃体モデルの開発を行う計画であり,予定通りに計画を遂行した.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き計画通りに遂行する.海馬・扁桃体モデルの開発について国際会議や論文誌にて未発表であるため,次年度は特に英語論文の執筆に力を入れる.
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