2023 Fiscal Year Research-status Report
物質循環研究を支えるための環境微生物機能データベースの構築
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22K18029
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
美世 一守 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 産総研特別研究員 (60930451)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 微生物群集 / バイオインフォマティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度に引き続き、土壌微生物学分野の基礎研究もしくはフィールド研究をカバーする専門誌(Applied Soil Ecology誌など)からのデータの収集を実施し、本研究のメタアナリシスに用いることが可能と思われる微生物群集構造データ(主に16S rRNA amplicon sequencingのデータ)を多数収集した。昨年度は、必要なメタデータの欠落したデータ、メタデータと論文の記述が整合しないデータが非常に多かったことから(Gilbert et al. (2023) mSystems 8(1):e01271-22)、今年度はデータペーパーを中心にデータ収集を実施した(Microbiology Resource Announcements誌など)。 PCRバイアスの影響を受けない土壌ショットガンメタゲノムデータの収集と解析についても引き続き実施し、マーカー遺伝子の配列を抽出・解析した。また、アンプリコン解析とショットガンメタゲノム解析の結果を比較し、アンプリコン解析に内在するバイアスを定量化した。 公共データベースではカバーできないデータについては、自ら実験をおこないデータ収集をおこなう必要がある。しかし、必要な土壌サンプルが膨大であること、また、使用予定だった土壌の品質が想定していたものと著しく異なり、充分量の土壌が確保できなかったことなどから、自前でのデータ収集には至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初に使用予定だった土壌の品質が想定していたものと著しく異なっていた関係で、予定していた実験を行うことができなかった。具体的には、レキが想定外に大量に混入しており、実験に使用できる画分の土壌(粒径が概ね2ミリ以下の画分)を十分に確保できなかった。 他方、データ解析は順調であるほか、アンプリコン解析のバイアスについて詳細に検討し、当初予定していなかった成果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通りに土壌培養実験と微生物群集構造解析を進行するが、その際には今年度得られた知見を十分に活用する。第一に、土壌試料の採集方法について慎重な検討を行い、実験を行うための十分な試料を確保する。第二に、微生物群集構造解析に内在するバイアスに配慮した実験デザインや、実験に由来するバイアスを最小限に抑えるためのバイオインフォマティクス技術を取り入れる。
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Causes of Carryover |
今年度行う計画だった実験を行うことができず、次年度に実施することとなったため次年度使用額が生じた。 次年度は、今年度予定していた実験を遂行するために必要となる土壌のサンプリングのための旅費、実験に用いる試薬・消耗品類、塩基配列解析の委託などに研究費を充当する予定である。
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