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2022 Fiscal Year Research-status Report

DNA損傷応答時に相同組換え修復が担うゲノム安定化機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22K18036
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

藤田 侑里香  大阪大学, 蛋白質研究所, 特別研究員(RPD) (50893913)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords相同組換え / DNA損傷 / 染色体 / がん
Outline of Annual Research Achievements

本年度はHR関連因子、特に正と負に制御する因子のそれぞれの機能や関係性を明らかにすることを主眼において、作製済みの変異体細胞の解析を中心に行った。また、変異体解析が困難な遺伝子については、siRNA処理により遺伝子を欠損させた後の細胞の、RAD51の局在やDNA損傷の蓄積状況など、表現型解析を行なった。今後タンパク間の相互作用などを検証していく予定である。合わせて、HR因子が機能するDNA複製期(S期)に特に焦点を当て、S期の染色像からS期を前期・中期・後期に分類し、各HR因子の変異体・欠損細胞でRAD51等、HRやDNA複製に関与する因子についてを免疫染色で検証した結果、因子によって主に機能するphaseが異なる可能性が確認された。ただし本年度の検討では各分類における細胞の絶対数に偏りがあることやDNA損傷有無における差異まで比較することができなかったため、来年度以降は細胞の同調やFACSソーティング等を活用して再現性を確認する。
さらに、HR関連因子が機能する染色体上の特異性をゲノムワイドに検証するため、RAD51のChIP-seqの条件検討を実施した。RAD51は染色体上における局在が一時的であること等から初回のChIP-seqでは十分なピーク検出は困難であったが、細胞数やリード数などの条件等を行なった結果、DNA損傷下においてRAD51のピークを検出することができ、未処理群と比較してRAD51の結合量及び局在場所に顕著な差異が確認された。この結果を受けて、再現性の確認及び種類の異なる薬剤処理を実施後にChIP-seqを追加実施済みで、現在解析を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

変異体細胞の解析については当初の予定どおりに進んでいる。特にRAD51のChIP-seq解析についてはスムーズに条件検討が進み、当初の予定より早くピーク検出ができた。変異体マウスの染色体異常誘発部位の同定・解析については、変異体マウスの安定維持と実験系の構築にやや遅れが出たが、変異体マウスのサンプル取得の条件検討等は想定どおりに進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

変異体細胞を用いたRAD51のChIP-seqについて、様々な種類の薬剤を処理することでピークの相違の確認をする。また、実施済みのChIP-seqとの再現性比較、さらにはcommon fragile site (CFS)やearly replication fragile site(ERFS)などの染色体脆弱部位との関係性を明らかにする。変異体マウスの染色体異常誘発部位の同定・解析については本検討を開始する。

Causes of Carryover

予定していた学会がオンライン開催になり、旅費が不要になったため。

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Published: 2023-12-25  

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