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2023 Fiscal Year Research-status Report

気候変動に対する適応策における官民連携:日本の公共主体と民間企業の事例分析

Research Project

Project/Area Number 22K18066
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

竹前 由美子  京都大学, 地球環境学堂, 助教 (30915492)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords適応策 / 気候変動 / PPP / 官民連携 / 民間企業 / 公共主体
Outline of Annual Research Achievements

気候変動への適応策を拡充する手法として、PPP(官民連携)が注目されており、本研究は、日本の適応策PPPについて、分野別に総合的に整理・分類し、事例調査からPPPの特徴と工夫を明らかにすることを目指すものである。
令和5年度は、国際的な気候変動PPPの動向について俯瞰した。COP28(気候変動枠組条約第28回締約国会議)で採択された成果文書では民間セクターが果たす役割や重要性については触れられているものの、PPPへの言及はみられなかった。他方、同会議と同時期に開催されていたいくつかのイベントでは、民間セクターが果たすべき重要な役割について議論が行われた。このように、PPPは国際交渉の成果文書の中では取り上げられていないが、注目されている枠組みであることが判明した。続いて日本の適応策PPPの実施状況の把握のため、令和4年度に構築した適応策事例のデータベースを拡充した。新たに複数の事例を収集し案件内容の精査を行ったが、PPPの事例は依然として少なく、原料の新品種開発など民間企業単独による事例が顕著であった。さらにデータベースの分析を行ったところ、日本の主体が参加する適応PPPにおいては、参加している民間企業の業種には偏りがあること、日本の主体が関与するPPPの存在と分布は、分野や地域によって異なることが判明した。続いて、PPPの実施主体に対してオンラインでインタビュー調査を行った。例えば従来型のインフラの建設・運営に、環境の価値を付与する案件が多く形成されるなど、複数の分野を横断する取り組みが最新のPPPの取り組みの特徴であることなどが示された。
2023年に開催された国際会議にて、本研究の中間報告を行った。国内外で大きな役割が期待される日本の適応策について、分野横断的に分析する本研究は、これまで個別事例単位で行われてきた適応策PPP研究の拡充に寄与することが期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画に基づいて、国内外のオンラインインタビュー調査を行い、得られた知見に基づき、論文の投稿および中間報告として国際学会での発表を行ったため。

Strategy for Future Research Activity

研究計画を基本とし、国内外のインタビュー調査を行い、日本の適応策PPPの特徴、工夫、課題や対策、今後の展望に関して取りまとめを行う。

Causes of Carryover

インターネット上で入手可能な情報を得ることで、図書の購入経費を抑えることができたため。またインタビューについて、対象者からオンサイトではなくオンラインでの実施の要望があり、旅費を抑えることができたため。令和6年度は国内外でのインタビューのための旅費、英文校閲費、資料収集や資料整理補助の経費を支出予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results) Book (1 results)

  • [Presentation] Public-Private Partnerships in Climate Change Adaptation: Current Status and Effects of PPPs by Japanese Actors2023

    • Author(s)
      Yumiko Takemae
    • Organizer
      the 6th International Conference on Public Policy (ICPP6)
    • Int'l Joint Research
  • [Book] Governance for a Sustainable Future: The State of the Art in Japan2023

    • Author(s)
      Yukio Adachi (Editor), Makoto Usami (Editor)
    • Total Pages
      372
    • Publisher
      Springer

URL: 

Published: 2024-12-25  

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